「G Suite」が営業組織にもたらすインパクト
売上アップ、業績成長を実現するために単純に営業人員を増やしても固定コストはかさみ、採用市場でも優秀な人材を獲得するのが難しい時代。今いる人員でコストをかけることなく売上を上げる方法を考える必要がある。
著者が在籍するセレブリックスは、クラウドサービスとして世界でも有名な「G Suite(旧Google Apps)」を導入して営業生産性を高めた企業の1つです。
売上アップ、業績成長を実現するために単純に営業人員を増やしても固定コストはかさみ、採用市場でも優秀な人材を獲得するのが難しい時代。何とか「今いる人員でコストをかけることなく売上を上げる方法」を考える必要がありました。
そんなときに出会ったのがG Suiteでした。G Suiteを活用することで、営業が外出中や移動時間を有効活用することができ、営業に充てることのできる「コアタイム」が増加しました。その結果、1人当たりが生み出す営業生産性が飛躍的に高まったのです。
本コラムは2016年2月2日に公開した「『Google Apps』が営業組織にもたらすインパクト」を再掲載するものです。Google Appsは2016年9月に「G Suite」に名称が変更されています。
G Suiteの導入で 営業生産性を高めた3つのポイント
振り返るとG Suiteを導入し、運用を正しく行うことで以下のメリットを手に入れることができました。営業活動をクラウド化するという行為は、これまでの営業の在り方を根本的に変える出来事となるでしょう。
- 顧客評価、顧客満足値の向上
- コスト削減
- 機会損失削減
この3つのポイントについて解説いたします。
1. 顧客評価、顧客満足値の向上
G Suiteを活用し、営業活動をクラウド対応にすることで、まるでどこでもオフィスにいるように仕事を推進することが可能になります。
これにより、顧客へのレスポンスやコミュニケーションスピードが格段に向上し、顧客評価や満足値の向上につながりました。顧客対応やコミュニケーションにおいて「レスポンスがとにかく早い」という応対は、最も分かりやすい差別化要因(競争優位性)となります。
G Suiteを活用することで、顧客からみて「〇〇さんはいつも返信や対応が早い」という信頼関係の構築につながり、売上アップやリピート化を実現するのです。
2. コスト削減
外回りの多い営業パーソンが、移動時や出先で仕事をできるようになることで、わざわざ会社に戻って仕事をする必要を減らすことができます。
これにより余計な移動コストや、必要に応じた直行直帰の推進、帰宅時間が早まることで残業コストの削減を実現できるようになりました。
3. 機会損失削減
外回り中に急きょ顧客のフォローが必要になったり、商談中に予定していなかった商品の相談が来たり、営業活動では想定していないケースが発生することが多々あります。
そうした場合に資料がなかったり質問に対する応答がでなかったりすると、訴求効果が弱まるといった機会損失が発生します。
クラウドにどこでもアクセスできる環境が整っており、必要に応じて資料の出し入れをできるようになればこうした問題を解決できるのです。
今回は「G Suiteが営業組織にもたらすインパクト」と題し、G Suiteを導入すると営業がどのように変化していくのかを、私の体験から簡単に紹介しました。今後、G Suiteの具体的な活用方法や使えるアプリケーションの紹介、運用例などを事例も踏まえて紹介します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- そろそろ移行を考えるべき? 「Office 365」「G Suite」導入につまずく原因はどこにあるのか?
「Office 365」と「G Suite」に代表されるクラウドオフィスツール。「知ってはいるけれど、どんなメリットがあるのかいまいち分からない」という方に、特長と導入につまづく原因について説明しよう。 - 「Office 2010」サポート終了まであと2年、Office 365、G Suite導入で見落としがちな5つの注意点
「Office 365」や「G Suite」といったクラウドオフィススイートを導入するのに重要なのは、機能やコストだけではない。導入に当たり盲点となりがちな5つの注意点とは? - 営業部門の業務課題とIT活用(2018年)/前編
キーマンズネットは2018年10月に「営業部門の業務課題」に関するアンケートを実施した。それによると、現在営業部門が抱える課題は営業部門の「中」ではない領域にあることが明らかになった。今後のITツール導入意向と併せて見ていく。 - 営業部門の業務課題とIT活用(2018年)/後編
キーマンズネットは2018年10月、「営業部門の業務課題」に関するアンケートを実施した。生産性向上の鍵となる営業部門の効率化はどこまで進んでいるか、障壁は何かを調査した。