業務システム「ベンダー都合のサポート終了」に読者の声は? 「第3の選択肢」も(1/2 ページ)
この数年でサポート終了や提供終了を予定する業務システム基盤は少なくない。ITベンダーの開発やサポート体制を考えると仕方がないこともあるが、ユーザー企業にとっては「とばっちり」で予算確保に奔走しなければならないやっかいな問題だ。読者らの現状を探った。
この先数年は、旧来の業務システムを支えてきた多くのソフトウェアがサポートの終了を迎える。例えば、Microsoft SQL Server 2008は現在も多くの業務システムのバックエンドで動作するデータベースの1つだが、2019年9月でサポートが終了する。2020年にはWindows Server 2008/2008 R2のサポート終了も迫る。
サーバという意味では、この他にもAS/400を受け継ぐ「IBM i」シリーズも一部がサポート終了を控える。また業務アプリケーションの実行基盤でもJavaのようにサポート体制が変更になるものもある。
既存製品のサポート終了を表明したベンダーの多くは、ライセンス体系やサポートポリシーを刷新したり、クラウド型のサービス基盤への移行を促したりと、クラウド型、サブスクリプション型のビジネスモデルへの転換に舵を切る。こうした中、旧来型のシステムを利用してきたユーザーは自身の意思によらず、何らかのシステム見直しを迫られる状況だ。
だが利用者からすると、積極的理由がない限り、コスト負担やシステム障害のリスクを負ってまでリプレースを進めるメリットはあるだろうか。
大半の企業がリプレース計画あり、またはリプレース済み
アンケートでは、業務システムのリプレース状況を聞いた。業務システムの運用などに関係する回答者のうち、リプレース予定「あり」とした回答が半数を占めた。
ただし、システム刷新の予定が「ない」とした回答者の5割が、既にリプレース済みなどの理由で保守サポートなどが継続しているため、と回答しており、全体では何らかの業務システムのリプレースを実施または実施予定がある企業が大半を占める形となった。
それではリプレース計画が具体的にあるとした企業は、何をきっかけにリプレース計画を立ち上げたのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 7つのITトピックス 〜2019年のIT投資動向〜
- この数年で大転換を迫られる企業IT、時系列で分かる「何をいつまでにどうすればよいか」
Windows Server 2008のサポート終了への対応に注目が集まるが、問題はそれだけではない。これから2025年までの数年は企業情報システムの大転換期になる。いつ何がどうなるかを整理した。 - SAP ERPの「2025年問題」とは? 概要と対策
人手不足が本格化するといわれる2025年。この年、企業の基幹業務を支えてきた古い「SAP ERP」の保守サポートが終了する可能性がある。導入プロジェクトをけん引してきた人材が不在になる前に検討しておくポイントは? - Windows Server 2008/2008 R2を使い続ける「裏技」、今からチェックすべき6項目
2020年1月がサポート期限とされていたWindows Server 2008/2008 R2には、それ以降も使い続ける裏技がある。ただし使い続けるには「ある条件」が必要だ。急いで移行するか、じっくり移行するか? - 「Office 2010」サポート終了まであと2年、Office 365、G Suite導入で見落としがちな5つの注意点
「Office 365」や「G Suite」といったクラウドオフィススイートを導入するのに重要なのは、機能やコストだけではない。導入に当たり盲点となりがちな5つの注意点とは?