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無線LANの導入状況(2019)/後編IT担当者300人に聞きました(1/3 ページ)

前編で「無線LANを導入していない」とした層の導入しない理由に「セキュリティ」が挙がった。では、現在、無線LANを導入する企業はどういったセキュリティ対策を実施しているのか。対策実態を探った。

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 キーマンズネットは2019年3月15日〜29日にわたり、「無線LANの利用状況に関する調査」を実施した。全回答者数251人のうち「情報システム部門で主に導入・検討や運用に関わる立場」が41.4%、「一般部門で主にユーザーとして利用する立場」が37.8%、「顧客に販売するベンダー・SIerとしての立場」が14.7%などと続く内訳であった。

 今回は無線LANの「アクセスポイントの管理形式」や「セキュリティ対策状況」「トラブル経験の有無」や「実際のトラブル内容」など、企業における無線LANセキュリティの実態を調査。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

AP管理の主流は「クラウド型」か「オンプレミス型」か

 前編で触れた通り、85.7%と高い企業導入率の無線LANは満足度こそ73.5%であったものの、通信環境や速度への不満、セキュリティに対する不安はいまだ色濃く残っている現状が分かった。後編では、企業で導入される無線LANにまつわるトラブルやセキュリティ対策状況などを中心に紹介したい。

 現在はクラウドに置かれた管理コンソールでアクセスポイントの一括設定、管理ができる「クラウドWi-Fi」の提供が徐々に広まりつつあるが、その中で現在、企業の無線LANの管理方法はどうか。無線LANを「導入済み」「導入予定」と回答した層にアクセスポイントをどのように管理しているかを尋ねたところ、「オンプレミス型」が82.0%、「クラウド型」が10.1%という結果となりまだオンプレミス型で管理している企業が大半を占めていることが分かった(図1)。

図1 無線LANの管理方法
図1 無線LANの管理方法

 続いて、その管理形態をとる理由を尋ねたところ、オンプレミス型と回答した層は「これまでオンプレミス型で管理していたため」「台数が少ないのでクラウド型にする必要がない」「クラウドでは情報漏れが懸念される」などの声が上がった。一方クラウド型を選んだ層は、「サーバを立てる必要がなく導入が簡単なため」「管理機能集約のため」「配線が厄介であるが、劣化した場合にも復旧作業が煩雑になる」という意見があった。

 この結果を無線LANを現在は導入していないが導入予定とした層のみの回答で絞ると、「クラウド型」を検討している割合が「オンプレミス型」の4倍近く高い数値を示しており、今後導入が進んでいく可能性が高いとい言えそうだ。

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