「Office 365」と「G Suite」の利用状況(2019)/前編(1/2 ページ)
2018年に実施した「オフィススイートの利用状況」と今回の調査を比較すると、大きな変化が見られた。この1年でオフィスツールの勢力図はどう変わったのか?
キーマンズネットは2019年6月12日〜26日にわたり、「Office 365」と「G Suite」の利用状況についての調査を実施した。全回答者数210人のうち情報システム部門が38.6%、製造・生産部門が13.3%、営業・販売・営業企画部門が11.0%、経営者・経営企画部門が6.7%などと続く内訳であった。
今回はOffice 365やG Suiteを中心に業務で利用している「オフィスツール」や「契約しているライセンス」「クラウド型への移行予定」など、企業におけるオフィスツールの導入状況を把握するための質問を展開。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
オフィスツールの勢力図はこの1年でどう変化したか
オフィスツールと言えば長らく「Microsoft Office」がデファクトスタンダードであった。だが、パッケージ型オフィスソフトはサポート期間に限りがある。2020年には「Office 2010」がサポート終了を迎える。パッケージ型Officeユーザーもそろそろ、Office 365やG Suiteといったクラウド型オフィスツールへの移行が視野に入るタイミングではないだろうか。
そこで現状を知るために、オフィスツールの3強であるMicrosoft Office(パッケージ型)とOffice 365、G Suiteに焦点を当て利用割合を調査した。回答者に対して「現在業務で利用しているオフィスツールは」と尋ねたところ、一番多く寄せられたのが「Office 365」で42.9%。次いで「Microsoft Office(パッケージ型)」が35.2%、「Microsoft Office(パッケージ型)とG Suiteを併用」「Office 365とG Suiteを併用」が同率で6.2%、「G Suite」が4.8%と続いた(図1)。
この結果を2018年5月に行った調査「オフィススイートの利用状況(2018)/前編」と比較したところ「Microsoft Office(パッケージ型)」の利用割合が大幅に下がり、一方でOffice 365を利用および併用する企業の割合が増加した。2018年の調査では特に100人以下の中小企業でOffice 365を利用する割合が高かったが、今回の調査では1001人以上の中堅以上の企業でも4割以上がOffice 365を利用しており、ここ1年で中堅クラスの企業でOffice 365の利用が進んだことが分かる。
関連して「Office 365(クラウド型)」「Microsoft Office(パッケージ型)」「G Suite」を利用および併用している層を対象に、契約しているライセンスを聞いた。その結果「分からない」を除くとOffice 365では「Office 365 Business」や「Office 365 Business Premium」が、G Suiteでは「G Suite Business」や「G Suite Basic」に回答が集まった(図2)。
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