「Box」と「Microsoft 365」との連携強化で何がどうなるのか?
Box JapanはMicrosoft 365とのシームレスな連携とクラウドセキュリティを容易にするために、Microsoft 365との統合機能を拡充し、セキュアなコラボレーションに向けたセキュリティ機能を追加する意向だ。
Box Japanは、「Microsoft 365」との統合機能を拡充し、「Microsoft Teams」や「Microsoft Office Online」などとの連携強化、そして新たなセキュリティ機能の追加や「Microsoft Graph」向けのコネクターを追加すると発表した。
意図せぬ機密情報の共有を防止、2つの新セキュリティ機能を追加
まずセキュリティに関しては、2つの機能を追加する。
1つ目は、「Microsoft Information Protection」の分類ラベルをインポートし、Boxでの分類ベースのインラインセキュリティコントロールに適用する機能だ。機密データへのアクセスを許可されたユーザーのみに制限でき、意図せぬ機密情報の共有を防げる。2021年5月に提供開始予定だ。
2つ目は、「Microsoft Intune」の保護ポリシーに関する拡張機能だ。これは、ポリシーの適用対象となるドキュメントのコピーをBoxのみに保存できるようにする機能で、コンテンツのフロー管理を容易にする。これまでは一部のユーザーにのみ提供していたが、一般提供を始める。
BoxとTeamsとの連携強化で何がどう便利になるのか?
Microsoft Teamsに関しては、Microsoft 365からコンテンツをBoxに取り込め、TeamsからBoxのファイルを直接編集できるようにする。この機能は、2021年春期後半から利用可能だ。
さらに、Microsoft TeamsでBoxの通知機能を一般ユーザーでも利用できるようにした。Microsoft Teamsから離れることなく、重要なBoxファイルの更新通知を受け取れる。この機能は2020年秋に発表したもので、これまで一部のユーザーにのみ提供していた。また、コンテンツのアクセス権限を、Microsoft Teamsから直接管理できるようにした。
Microsoft Office Onlineに向けた「Box for Microsoft Office Online」については、クラウドでのコンプライアンスを維持するために政府機関向けのコンプライアンス機能を拡張した。あらかじめ認証されたプラットフォームでのみデータ処理や保存を許可することで、コンプライアンスの強化を可能にする。この機能は、米国政府機関のクラウド認証制度である「FedRAMP Moderate」または「DOD IL4」(国防総省影響レベル4)の規制対象となっている組織の場合、各規制要件を満たす「Microsoft Office 365 U.S. Government Community」(GCC)の環境にルーティングする。
そして、Box for Microsoft Office Onlineのファイルサイズの上限を、「Microsoft Excel」では50MB、「Microsoft PowerPoint Online」では1GBに拡大する。
一方、新たに追加されたGraph向けのBoxコネクターを使うと、「Office 365」やOffice Onlineでの検索、Microsoft SharePointなどでBoxのコンテンツを表示できる。Boxのユーザーは、Microsoftのアプリケーションを利用時に、コンテンツを容易に検索、アクセスできる。この機能は、2020年9月の「Microsoft Ignite 2020」でプレビュー公開されたもので、2021年夏に一般提供を開始する予定だ。
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