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「一切発言しない沈黙マン」 Web会議に絶対いる困った社員の実態

コロナ禍を背景に、ビジネスでコミュニケーションツールを利用する機会が圧倒的に増え、これに起因した課題も浮き彫りになっている。「一切発言しない沈黙マン」や「周囲がうるさい雑音マン」などに苦慮した経験はないだろうか。

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としてテレワークの導入が進み、コミュニケーションツールを利用して業務を進める機会が圧倒的に増えた。利用するツールも多様化し、電子メールだけでなくチャットやWeb会議などを利用するシーンも少なくない。

この状況を背景に、コミュニケーションツールに起因した課題も浮き彫りになっている。特に、Web会議やビジネスチャットにおける「困った従業員」に苦慮している企業も多いのではないだろうか。

 クオリティアは2021年4月27日、全国の20〜59歳の会社員と公務員、団体職員1000人を対象にした「ビジネスコミュニケーションに関する調査2021」(調査期間:2021年4月6日〜7日)の結果を発表した。本記事は、その中で「コミュニケーションツールを利用して仕事を進める上で困っていること」に焦点を当てている。

どの企業にもいる? “一切発言しない沈黙マン”にぐったり

 Web会議やビジネスチャットなど、テレワークへのシフトを背景に利用が進んだコミュニケーションツールの利用者からは、困った社員に苦慮している様子がうかがえた。

 仕事でWeb会議ツールを使っている人を対象に、「Web会議を始めたことで出現した困った社員」について聞いたところ、会議に参加しているにもかかわらず終始無言を貫き通す「一切発言しない沈黙マン」と回答した割合が14.5%(複数回答)で最も高かった。

 次いで、「周囲がうるさい雑音マン」(12.6%)、「発言が重なる被せマン」(8.2%)、「キーボード音がうるさいカタカタマン」(7.4%)、「しょっちゅう固まるフリーズマン」(7.1%)、「ミュートに気付かず話し続ける口パクマン」(6.8%)、「誰にも話させない演説マン」(5.8%)が続いた。


図2 Web会議を始めたことで出現した困った社員(出典:クオリティア)

 一方、ビジネスチャット利用時に関しては、「既読なのに返事をしない既読スルーマン」と回答した割合が13.4%(複数回答)で最も多く、「チャットなのに長文を送ってくる長文マン」(12.9%)、「すぐの返信を求めてくる即レス要求マン」(7.9%)、「言いたいことだけ言って去っていく自己中マン」(7.4%)が続き、「書きかけの文章を送ってくる誤送信マン」「チャットだと妙にフレンドリーななれなれしいマン」「チャットなのに『お疲れさまです』から始めるメールマナーマン」がいずれも6.9%だった。


図3 チャットツールを始めたことで出現した困った社員(出典:クオリティア)

便利だけど……メール、Web会議の功罪

 コミュニケーションツールの利用で困っていることを調査した項目では、メールやWeb会議にまつわる回答が上位を占めた。

 具体的には、「メールの処理に時間がかかる」と回答した割合が最も高く15.1%(複数回答)。次いで、「メールがうまく書けない」(11.7%)、「Web会議で相手の反応が読みづらい」(9.8%)、「Web会議で発言タイミングがつかめない」「Web会議で相手の声が聞きづらい」(いずれも9.1%)が続いた。

 「バラバラのツールで業務が煩雑になる」(7.0%)や「メールとチャットの使い分けに悩む」(4.3%)といった回答もあり、複数のコミュニケーションツールの使い分けに苦労している様子が見てとれた。

 テレワークを実施している人に対象を限ると、特にWeb会議に関する困りごとが多く、コミュニケーションツールの増加によって業務効率が低下するとと不満を感じている人が多いようだ。

 具体的には「メールの処理に時間がかかる」と「Web会議で相手の反応が読みづらい」がそれぞれ20.7%、「Web会議で発言タイミングがつかめない」が19.3%、「Web会議で相手の声が聞きづらい」が19.1%、「バラバラのツールで業務が煩雑になる」が13.8%だった。


図1 コミュニケーションツールにおける困りごと(出典:クオリティア)

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