G検定受験者の特性は? 受験した目的は?【2021年調査】
日本ディープラーニング協会は、G検定の試験実施レポートを公開した。どのような年齢層や業種、職種の人が受験しているのか。どのような目的で受験を決めたのか。
AI(人工知能)の基礎的な知識が身に付くとして認知度を上げているG検定。正式名称に「JDLA Deep Learning for GENERAL」とあるように、エンジニアに限らず幅広い職種のビジネスパーソンを対象とした資格試験だ。キーマンズネットの読者調査においても興味があるとのコメントが寄せられたが、実際にはどのような年齢層や業種、職種の人が受験しているのか。どのような目的で受験に臨むのか。
日本ディープラーニング協会(JDLA)は2021年7月7日、「G検定(ジェネラリスト検定)」の最新受験状況を反映した試験実施レポートを公開した。G検定を企業に広く認知させ、AI(人工知能)やディープラーニングのスキルを備えたデジタル人材を育成することが目的だ。
レポートによると、G検定の受験者は年々増加している。2021年3月までの累計受験者数は5万人を超え、累計合格者数は約3万5000人を数える。2021年第1回試験の受験者構成を見ると、20歳代が34%、30歳代が28%、40歳代が23%を占め、若年層が多い(図1)。50歳代の受検者は全体の12%を占めたが、管理職世代が比較的多い結果となった。職種別では、「情報システム、システム企画」や「研究、開発」職に就く受検者が多いが、「営業、販売」や「企画、マーケティング」「経営企画」といった職種の受検者も見受けられた(図2)。
G検定を目指した理由
G検定の合格者からは、「今後のキャリアを形成していく中で、AIについての基礎知識が必要と感じるため受験した」「今後利用する機会が増えるAIについて、幅広い知識が習得できると思い受験した。開発する側、利用する側どちらの立場でもAIのメカニズムを理解することが重要だと考えた」「AIの概要がつかめたので、AIを使うシステムを考える前に使用の可否を判断できるようになる」といった意見があった。
なお、G検定はディープラーニングの基礎知識を備え、適切な活用方針を決定して、事業に活用する能力や知識を持っていることを検定する試験だ。AIの定義や動向、教師あり学習や教師なし学習、強化学習といった具体的な手法、CNN(Convolution Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)といったディープラーニングの手法、ディープラーニングの社会実装に向けた取り組みなどから出題される。次回は、2021年7月17日に実施予定だ。
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