LINEが無料日本語文字起こしアプリ開始 複数話者の議事録作成も可能
LINEは無料のAI音声認識アプリ「CLOVA Note」(クローバ・ノート)のβ版の提供を開始した。アプリをインストールして録音ボタンを押せば誰でも簡単に利用できる。複数話者を分離した議事録の作成も可能だ。
LINEは2022年5月24日、同社のAI(人工知能)テクノロジーブランド「LINE CLOVA」から無料のAI音声認識アプリ「CLOVA Note」(クローバ・ノート)のβ版の提供を開始した。アプリをインストールして録音ボタンを押せば誰でも簡単に利用できる。
新提供「CLOVA Note」で何ができる? 複数人議事録にも対応
CLOVA Noteは、LINE CLOVAの音声認識AI「CLOVA Speech」によって、録音した声をテキストに変換し自動保存するAI音声認識アプリだ。「iOS」と「Android」に対応する。スマホやタブレット端末に加え、PC(Webブラウザ)からサービスは全て無料で利用可能だ。CLOVA Speechは「Self-Supervised Learning」(自己教師あり学習)を利用した最先端のEnd-to-End音声認識を採用する。
学校での授業やセミナーなどの書き起こしメモだけでなく、録音時の複数名での話者を区別する話者分離が可能で、ビジネスシーンにおける会議の議事録作成も可能だ。インタビューや会議など複数人が発話する環境での利用を想定する。
また、会話録音中のブックマーク機能やテキストのキーワード検索による音声再生を利用すれば、音声ファイルを何度も聞きなおす作業が不要となる。録音した音声と変換テキストはファイルとしてダウンロードでき、他のアプリやソフトでの編集や共有にも使える。今後は多言語でのサポートや、Web会議システムとの連携などの機能拡張を予定している。
音声ファイルアップロード上限は1アカウントにつき1カ月300分までで、AI学習のための音声データ活用に許諾すれば600分まで利用可能となる。
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