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「ChatGPT」で弾みがつくAI市場、第4次AIブームも本格化か?

Microsoftのサティア・ナデラCEOは、2022年11月来日時に「2025年には世界中のデータの10%がジェネレーティブAIから生成されるだろう」と語った。「ChatGPT」に代表される生成系AIブームによって、その通りの未来となるのだろうか。

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 IDC Japanがまとめた「国内AIシステム市場予測」によれば、2022年の国内AI(人工知能)システム市場は、市場規模(エンドユーザー支出額ベース)が3883億6700万円で、前年比成長率は35.5%となった。「第3次AIブーム」と呼ばれるトレンドにおいて、同市場は2022年に成熟期に差しかかったとIDCは推測する。

「ChatGPT」で弾みがつくAI市場、4年後はどうなる?

 「ChatGPT」をはじめとする生成系AIの市場投入によって、国内企業におけるAI活用は今後どのように変わるのだろうか。まずは、国内AIシステム市場の現状と今後の市場動向を見ていく。

 2022年のAIシステム市場は同市場の53.5%を占めるソフトウェア市場が前年比で29.4%増加し、市場を継続的に成長させる主要因となった。同時に、AIシステム市場の28.7%を占めるサービス市場は前年比で44.1%増加し、同市場の17.8%を占めるハードウェア市場は同41.9%増加となり、市場の全体的な成長を支えている。

 2023年の国内AIシステム市場における市場規模は、前年比27.0%増の4930億7100万円になるとIDCは予測する。2023年は前年比27.0%増と前年に比べると成長スピードは鈍化しつつも同市場は成長を続け、2022年〜2027年の年間平均成長率は23.2%で推移し、2027年には1兆1034億7700万円になるだろうとIDCは見ている。


国内AIシステム市場、支出額予測:2022年〜2027年(出典:IDC Japanのリリース資料)

 リーダー層やフォロワー層によるAIへのアクセシビリティーが急速に高まり、品質管理といった代表的なAIのユースケースに加えて、高度なプロセスオートメーションやコンテンツ作成など、企業のホワイトカラーの生産性向上を目的とするユースケースに活用が広がることが見込まれる。

 特に「ChatGPT」などの大規模言語モデルを活用する会話型AIやGenerative AI(生成系AI)製品の市場投入は、国内企業に新たなAIの実証実験や、従業員の役割と組織の見直し、利用ガイドラインの策定、ビジネスモデルの再考など、デジタルビジネスを活性化させるきっかけとなるだろう。

 IDC Japanの飯坂暢子氏(Software & Services リサーチマネージャー)は「AIシステム市場が成熟期に差しかかったタイミングで最新AI技術が投入されたことで、再び市場は大きく変化している。ITベンダーは技術戦略について早急にアセスメントを実施し、自社の競争の源泉を見極める必要がある」とコメントする。

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