ワークスアプリケーションズ、AIで経営レベルの意思決定をできる「次世代型ERP」開発へ
ワークスアプリケーションズは、ERPの開発および技術支援に向けて日本マイクロソフトと連携を強化する。同社が目指す、AIで経営レベルの意思決定できる次世代型ERP開発とは。
ワークスアプリケーションズは2023年6月29日、ERPの開発および技術支援に向けて日本マイクロソフトと連携し、「次世代型ERP」の開発を促進すると発表した。
ワークスアプリケーションズは、日本マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」をはじめとしたテクノロジーや販売連携プログラムなどを通じて、大手企業向けERP「HUE」による提供価値をさらに進化させるとする。データドリブンからインサイトドリブン経営への移行を促すことで、ユーザーの事業環境の変化への迅速な対応や組織変革を支援する予定だ。
ワークスアプリケーションズは、2023年後半にかけてAI(人工知能)を実装した機能を順次リリースする計画だ。今後HUEの新バージョンについて、日本マイクロソフトの「責任あるAI」ガイドラインの基、AI機能やそれを支える「Microsoft Azure」などを活用し、「安心してAI環境を利用できる基幹システム」の提供を目指す。また「Microsoft 365」との外部連携なども推進する。
これに先がけ、2023年6月29日よりHUEを「Microsoft Teams」や「Microsoft Dynamics 365」と連携させるサービスを開始し、「Microsoft Azure」上でリリースする。
ワークスアプリケーションズの秦 修氏(代表取締役最高経営責任者)は以下のように述べた。
「ワークスアプリケーションズが提供する『HUE』は、標準化された業務の機能を通じて粒度の揃った品質の高い膨大なデータをリアルタイムで蓄積していくことを得意としています。プライバシーやセキュリティに加え、エンタープライズ向け機能が整っている『Azure OpenAI Service』は、生成AIを最大限活用するプラットフォームとして大きな可能性を秘めており、HUEで収集した価値あるデータから、経営の意思決定に有益なインサイトを与える、高付加価値な製品やサービスが実現すると期待しています」(秦氏)
続けて、日本マイクロソフトの岡嵜 禎氏(執行役員 常務 クラウド&ソリューション事業本部長)は以下のようにコメントした。
「多くのAI技術が世の中に出ておりますが、当社は『責任あるAI』のポリシーのもと、AI技術をAzureサービスへ組み込み、インフラやデータ、セキュリティを含めて総合的に安心してAIを利用いただける環境を用意しています。これまでもワークスアプリケーションズは多くの日本のお客さまの基幹システムとして採用されていますが、今回当社からは基幹システムに流すためのデータ連携、ならびに、それらのデータを総合的にAI基盤として活用するための技術を提供します」(岡嵜氏)
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