7割が候補者のSNSをチェック 採用現場で広がるSNS利用は“正しい”のか?
ある調査で多くの採用担当者が候補者のSNSをチェックしていることが分かった。専門家が語るSNSチェックの功罪と対策とは。
履歴書の作成支援サービスを提供するResumeBuilderが2023年6月12日に発表した調査結果によると、採用担当者の約75%が応募者のSNSをチェックしていた(注1)。
採用におけるSNS利用は良いことなのか?
採用候補者のSNSをチェックすることに問題はないのだろうか。調査結果の詳細と専門家の見解を紹介する。
調査回答者の大多数はSNSのチェックは「求職者に(直接)聞けない情報を得ることが目的だ」と述べた。マネジャーは「従業員の年齢や政治活動、性同一性、婚姻状況を最もよく確認する」と述べた。
マネジャーの間では、オンラインで見つけた情報に基づいて候補者を採用する傾向があるかどうかについて、意見が大きく分かれた。
調査に回答した人の一部(41%)は、候補者のSNSを見る習慣は会社では「間違いなく受け入れられている」と述べた。「候補者のSNSを確認する行為が容認できないと信じている」と答えたのはわずか6%、「受け入れられないことを知っている」と答えたのはわずか2%だった。14%は「分からない」と答えた。
調査結果は、採用担当者向けのトレーニングの必要性を示している可能性がある。「SNSは採用プロセスにおいて有用な役割を果たす可能性があるが、その使用基準を策定し、基準に基づいて採用担当者をトレーニングするのは人事部門の責任だ」と専門家は語る(注2)。
ある弁護士は、マネジャーが候補者のSNSを審査するのは控え、採用担当者のみがSNSを審査することを推奨した。そうすれば、SNSの審査結果が採用の決定に直接関係することがないと同氏は説明した。このような措置を行えば、採用プロセスにおいて年齢や宗教などで差別されるケースを減らせるだろう。
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