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テレワーカーは同僚の目を気にしすぎ? 犠牲にしている“あるもの”とは

テレワーカーは燃え尽き症候群になりにくい一方で、重要なものを犠牲にしている。同僚の目を“気にしすぎている”テレワーカーの実態とは。

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HR Dive

 テレワーカーは非テレワーカーに比べて働き方の自由度が高く、燃え尽き症候群になりにくい傾向がある。一方、働く上で重要な“あるもの”を犠牲にしている。

 両者を比較した調査結果から、テレワーカーが同僚の目を“気にしすぎている”実態が見えてくる。

テレワーカーが犠牲にしているもの

 給与計算や福利厚生のプラットフォームを提供するGustoの2023年8月30日の発表によると、テレワーカーは非テレワーカーに比べて休暇を取得しない傾向があるという(注1)。

 非テレワーカーと比較すると、テレワーカーの過去1年間の休暇取得率は5.5%低く、休暇期間も約5時間短い。過去1年間において、何か1つでも休暇を取得したテレワーカーの割合も22%低い。Gustoは次のように指摘している。

 「テレワーカーは燃え尽き症候群になりにくいかもしれないが、彼らは『オフィスにいる必要がない以上、多くの休暇を取得すべきでない』と感じているかもしれない。また、休暇を取得したときの印象を気にしている可能性がある」

 COVID-19以前から、雇用主は従業員に適切な休暇を取らせることに苦労しており、従業員が仕事から完全に切り離される時間が不足することによって引き起こされる「燃え尽き症候群の問題」を浮き彫りにした。

 Eagle Hill Consultingが2023年4月に発表した報告書によると、調査対象となった従業員の半数近くが燃え尽き症候群に苦しんでおり、3分の1以上が「12カ月間休暇を取っていない」と回答している(注2)。完全に仕事から離れられる休暇を取らなかった従業員の3分の1にとって最大の問題は、仕事に追われ続けなければならないというプレッシャーを自らに課している点だった。

 福利厚生に関するサービスを提供するSorbetのデータによると、テレワーカーは日々の生活に柔軟性があることを理由に休暇の取得を恐れている可能性があるようだ(注3)。

 ジョージア工科大学の調査によると、サポートが充実しており、柔軟な文化を持つ企業は、テレワークプログラムに成功しやすい傾向がある(注4)。目標や興味を追求できる環境を用意することも成功の一因だという。

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