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オフィス回帰で“従業員を辞めさせない”ためのキーパーソンは?

テレワーカーのほぼ半数は、フルタイムでオフィスに戻ることを義務付けた場合、すぐに仕事を辞めるか、新しい仕事を探し始めるという。従業員を辞めさせずにオフィス回帰するにはどうしたらいいのか。

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HR Dive

 Resume Builderの2023年8月22日の調査によると、10社中9社が「2024年までにオフィス出社に戻る」という(注1)。別の調査では、従業員のほぼ半数は「フルタイムでオフィスに戻ることを義務付けた場合、すぐに仕事を辞めるか、新しい仕事を探し始める」と回答している。

 従業員を辞めさせずにオフィス回帰するためのキーパーソンは誰なのだろうか。

オフィス回帰のキーパーソンは?

 同調査で、従業員のほぼ4分の1は「上司のオフィスへの出勤頻度が自分よりも少ない」と回答し、約42%がほぼ同じ時間オフィスに出勤していると回答した(注2)。しかし、「上司の出社頻度が自分より少ないことに悩んでいる」と回答したのはわずか19%だった。その結果から、従業員は上司が自分たちほどオフィスに来ないことを気にしていないことが分かる。

 また、調査対象の77%が「自分たちには毎週出勤する必要があるにもかかわらず、毎週出勤しないチームメンバーがいる」と回答し、半数以上が「完全にリモートで働くチームメイトがいる」と回答した。キャリアストラテジストのジュリア・トゥーサカー氏は以下のようにブログ投稿した。

 「柔軟性がなければ、一貫性のないオフィス復帰とテレワークへの期待が士気に影響を与えるだろう。オフィスに行くのが好きで、自宅から離れたいと思う人もいるが、すでに完全に在宅勤務している他のチームメンバーがいる場合は、そうした人たちも在宅勤務を許可すべきだ」(トゥーサカー氏)

 人事領域の専門家は、「オフィス復帰ポリシーを導入する企業は、マネジャーが重要な役割を果たすということを覚えておく必要がある。リーダーシップはチームの雰囲気を決めるものだが、オフィスへの出社が少ない人は、それが伝わらないことで緊張してしまう可能性がある」と「HR Dive」に語っている(注3)。

 他の調査でも、雇用主は厳格なオフィス復帰義務に注意する必要があると示されている。Integrated Benefits Instituteの調査によると、労働者のほぼ半数は「雇用主がフルタイムでオフィスに戻ることを義務付けた場合、すぐに仕事を辞めるか、新しい仕事を探し始める」と回答した(注4)。

 「特にチームのほとんどが自宅にいる場合、オフィススペースの家賃を支払うことを正当化する以外に、人々をオフィスに戻すことを強制する意味はない。この種の柔軟性のない考え方が、人々を新しい職を探すように導いてしまう。企業やチームの士気や文化を本当に台無しにするのは、柔軟性の欠如だ」とトゥーサカー氏は語った。

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