セクハラ、差別、違法行為……記者が聞いた「人事で起きた怖い話」まとめ
記者である筆者は、SNSのフォロワーの人事に関連する恐怖体験の共有を依頼した。そして、反響の大きさに圧倒された。記者がまとめた「人事で起きた怖い話」を紹介する。
私はハイキングとキャンプが大好きだ。週末を丸ごとアウトドアで過ごし、星の下で眠ること、自然に囲まれて過ごすことが好きだ。ただし、キャンプファイアを囲んで怖い話をするという伝統には参加しない。
社会から隔絶された暗闇で、熊や夜の生き物が徘徊する中、怖い話を共有するのはやめておこう。私は美しい景色や鳥のさえずり、静かな湖の景色を楽しむためのアウトドアが好きだ。現実逃避として好きなのだ。
人事のトラブルは怖い話と同じくらい恐ろしい
実のところ、現実の世界は十分に恐ろしい。
数カ月前、私はSNSのフォロワーに対して、人事に関する怖い体験談を共有するよう頼んだ。そして、その反響の大きさに圧倒されながらそれらを整理した。
セクハラやプライバシーな質問、差別、不快なもの、潜在的に違法なものなど、フォロワーはさまざまなエピソードを披露してくれた。
ある人は、300人以上が参加するイベントでライブの質問に回答している時に、中間管理職から「性的なWebサイトで聞くような声だ」と声を褒められたという。また、ある人は、イベントで酔った人事部長から性的な誘いがあったという。さらに、別の人は、人事部長から「オフィスで男性従業員が性的なサイトを見ていても気にするな」と言われたという。
また、多くの女性が「すぐに子供を産む予定なのか。それが仕事に取り組む能力に影響を与えるかどうか」と尋ねられたと報告した。職場で体調を崩した女性を、既婚者のマネジャーが自宅まで送ったところ、その女性とマネジャーが不倫関係にあるという噂を流した人事担当者もいたという。
次のように述べた女性もいる。
「小売業者が、新しい店舗を開いた後の数か月間、給与計算をあらゆる面で誤り、正確な勤務時間や手数料を記録せず、保険料の控除をしなかった。それらの誤りを見付けるのは従業員の責任とされた」
大学を卒業していなかったり、公的な学位を有していなかったりする従業員が賃金に対する不満を述べた際に、彼らを非難した人事担当者もいたという。その人事担当者は、労働組合のメンバーを雇うことを拒否し、従業員にはその応募を断る口実を見付けるよう指示していた。
別の人事担当者は、ある仕事に就いていた人が解雇される前に、その仕事のオンライン求人広告を出した。その結果、その仕事に就いていた人が求人広告を見て、人事担当者になぜ募集しているのかを質問する事態に陥ったという。
従業員も違反行為を犯すことはあるが、同僚と私は、人事担当者に対する苦情や訴訟に関する事例をあまりにも頻繁に取り扱っている。
2023年10月23日の週だけでも、「雑貨店チェーンのDollar Generalが求職者に家族の病歴を要求し(注1)、最終的に100万ドルの和解に合意した件」「ホテルが労働組合に対する反感からホテルを一時閉鎖した後に従業員の再雇用を拒否し、元従業員に数千万ドルの未払い賃金の支払いを余儀なくされた件(注2)」「Starbucksの上司が『組織の従業員の中絶に関連する交通費を企業は負担できない』と言ったことで(注3)、連邦労働法に違反しているとされた件」があった。
ときに、現実は怖い話と同じくらい恐ろしいものだ。
※本稿は、HR Diveの記者であるジンジャー・クリスト氏によるコラムである。人事の領域におけるニュースを彼女が掘り下げている。
出典:HR horror stories we tell in the dark(HR Dive)
注1:Dollar General to pay $1M to settle claim it requested applicants’ family medical history(HR Dive)
注2:Hotel Bel-Air to pay tens of millions in back wages(HR Dive)
注3:Starbucks’ threat to cut abortion travel benefits violated NLRA, agency judge says(HR Dive)
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