RIZAPが生成AIで業務効率化、DX子会社がクラウドを活用して実装
マニュアル探索チャットbotをRIZAPのDX子会社が内製で開発した。RAGの手法を取り入れ、業務効率化に生成AIを生かす。
RIZAPのDX専門子会社RIZAPテクノロジーズは2024年6月17日、グループ全体の従業員向けにチャットbot形式の業務マニュアル検索ツールを開発したことを発表した。クラウドのAIサービスを利用して、開発からわずか1カ月半で導入した。
開発から1カ月半で導入、AIマニュアル検索Botの仕組みは?
ライザップテクノロジーズはRIZAPが「DX予算100億円、エンジニア100名採用」を掲げて2022年6月に設立したDX専門子会社だ。グループ企業横断のデータ基盤構築やデータ分析、RPAによる業務自動化、デジタルマーケティングの他、「chocoZAPアプリ」などのアプリケーション開発も手掛ける。
マニュアル検索システムは、Amazon Web Service(AWS)が提供する生成AI開発向けのサービス「Amazon Bedrock」と、機械学習を活用した検索サービス「Amazon Kendra」を組み合わせて開発した。
Bedrockのサービスを使って自然言語による問い合わせを受け付け、その内容をKendraに問い合わせ、その結果を対話形式で返す。生成AIと独自の情報源を組み合わせるこうした仕組みは「Retrieval-Augmented Generation」(RAG、検索拡張生成)と呼ばれる。独自のナレッジデータベースなどに最適化した問い合わせを行うことで、正確な応答が可能になる。ナレッジデータの探索は、一般的にはキーワード検索の他、画像などの非構造化データを含む情報をスコアリングして探索するベクトル検索が用いられる。
生成AIによる業務アシスタント開発においては、生成AIモデルにおける回答のハルシネーションを回避して正確な情報を返す目的でRAGの手法が注目されている。
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