法人向け「Copilot+ PC」続々発売 メーカーで機能や特徴はどう違う?
2024年6月中旬から、AI処理に適した「Copilot+PC」対応モデルの販売が始まった。メーカーやモデルでどのような違いがあるのか。スペックや特徴などをまとめて紹介する。
MicrosoftはAI処理に適した新しいWindows PCカテゴリー「Copilot+PC」を発表した。2024年6月18日から「Microsoft Surface」シリーズをはじめ、PCメーカー各社からCopilot+ PC対応モデルの販売が始まった。
法人向けCopilot+PCが続々発売 スペック、価格は?
本稿公開時点で発表されたCopilot+PC対応モデルを幾つか紹介する。
2024年7月3日、デル・テクノロジーズは法人向けCopilot+ PC対応モデル「Latitude 7455」の販売を開始した。プロセッサは「Snapdragon X Plus」(10コア最大3.4GHzまで可能、NPU最大45TOPS)と「Snapdragon X Elite」(12コア最大3.4 GHzまで可能、デュアルコアブースト最大 4.0 GHzまで可能、45TOPS NPU)から選択可能だ。
ディスプレイの解像度はQHD+(2560x1600)で、バッテリーの持続時間は最大22時間。メモリは16GBと32GBから選択でき、搭載ストレージは最大1TBだ。
価格はSnapdragon X Plus搭載モデルが35万901円から(税込)、Snapdragon X Elite搭載モデルが37万5607円(税別)から。デル・テクノロジーズのオンライン価格で、いずれも配送料を含む。
最大75TOPSのパフォーマンスを実現、ASUSのCopilot+PC
ASUS JAPANは、AI機能を備えたQualcomm Snapdragon X Elite搭載のCopilot+PC「ASUS Vivobook S 15 S5507QA」の販売を2024年6月18日に開始した。
ASUS Vivobook S 15 S5507QAはMicrosoft認定のCopilot+ PCで、Qualcomm Hexagon NPU(45TOPS)を内蔵したQualcomm Snapdragon X Eliteプロセッサを搭載。これにより、最大75TOPSのパフォーマンスの発揮を可能にする。AI関連作業の処理スピードや省電力性能が大幅に向上し、要求の厳しいタスクも処理することが可能だ。
快適な操作性を維持したタッチパッドを搭載していることも特徴だ。タッチパッド部分の左右および上部にはファンクションが割り当てられており、上部で指を左右にスライドさせると動画の早送りや早戻し、左側で指を上下にスライドさせると音量調整、右側で指を上下にスライドさせるとディスプレイの明るさを調整できる。また、右斜め上から左下にスワイプすると「ASUS ScreenXpert」アプリを開くことができ、ここで多くの設定が可能だ。
大容量の70Whバッテリーを搭載し、長時間のバッテリー駆動を可能にする。最薄部14.7mm、軽さ約1.42kgと薄型軽量設計のノートPCだ。また、約49分で60%まで充電可能なUSB Type-Cポートを使用した急速充電にも対応。
無線接続は「Wi-Fi 7」に対応し、「Qualcomm FastConnec 7800」によって前モデルよりも最大4.8倍高速な無線接続が可能。
画面はアスペクト比16:9の15.6型3K有機ELディスプレイを搭載。ブルーライトの放出量が液晶ディスプレイよりも約70%少ないため、長時間の使用でも目に負担をかけにくい。その他、高い性能を保証する「DisplayHDR」「True Black」「TUV Rheinland」の認証も取得済みだ。
「ASUS Store」での価格は、メモリ16GBモデルが22万9800円(税込)、32GBモデルが24万9800円(税込)だ。
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