返品工程で「3PLプロバイダー」を活用する7つのメリットを解説
サプライチェーンパートナーとの取引経験があり、返品に関する専門知識を持つ3PLは、企業の業務を簡素化するのに役立つ。3PLがリバースロジスティクスをどのように支援するか、詳細を確認する。
リバースロジスティクスとは、消費者から返品された製品を処理および管理することだ。企業によっては、リバースロジスティクスをサードパーティーロジスティクス(3PL)プロバイダーにアウトソーシングすることでさまざまな業務を改善できる。
3PLプロバイダーと協力する7つのメリット
返品処理の経験がある3PLとの連携により、企業の時間とコストを削減でき、サプライチェーンの全工程を企業が監督する必要がなくなる。しかし、3PLから要求される手続きに従うことで幾つかの課題が生じる可能性もある。
返品管理のために3PLと連携するメリットについて詳細を確認していこう。
1.リバースロジスティクスに精通した3PLが存在する
一部の3PLは、より大規模なロジスティクスサービスの一環として返品管理を提供している。他の専門分野には、輸送や倉庫管理、注文の履行、Eコマースなどがある。
リバースロジスティクスサービスを提供する3PLを活用することで、企業のリーダーはリバースロジスティクスのプロセスについて学んだり、そのための戦略を立てたりする必要がなくなり、他のビジネストピックに集中できるようになる。
2.3PLはサプライチェーンパートナーとの関係を確立している
3PLは、小売業者や輸送業者、その他のサプライチェーンに関わる組織と既にビジネスパートナーシップを構築している。そのため、3PLと連携する企業はビジネスにおける適切な関係を探すのに時間を費やす必要がなくなる。
このような3PLの知見は、サプライチェーン全体における連携を向上させるのに役立つ。特に、新興企業にとって有利に働くだろう。新興企業のリーダーは、市場について十分に精通していない可能性があるためだ。
3.3PLは返品プロセスを最適化している
リバースロジスティクスサービスを提供する大規模な3PLは、数十から数百の顧客の返品を処理している。そのためプロバイダーはすでにプロセスを合理化していることが多い。3PLが返品業務を可能な限り効果的にするために実施する戦略として、次の項目が挙げられる。
- 返品を集約することで、配送コストを削減する
- 返品の出荷を可能な限り効率化するためにルートを最適化する
- 返品のバッチをサプライヤーやメーカーと調整する
- 3PLが可能な限り効率的に運営されることで、顧客も利益を得ることができる
4.3PLは企業の国際進出を支援できる
企業が成長するに従ってリーダーは新しい国での事業展開を望むようになる。グローバルに事業を展開する3PLは、すでに特定の地域の商習慣やパートナーを理解している。そのため、企業は新しい地域でより効率的に事業を立ち上げられる。
また3PLは、企業が新たな国に進出する際、サプライチェーン管理のための窓口を提供できる。
5.3PLは顧客サービスの向上に役立つ
3PLが提供できる利点の一つは、出荷場所や払い戻しに関する顧客の洞察力の向上だ。
3PLは企業の顧客に統合された追跡ポータルへのアクセスを提供する。顧客はログインして返送されたパッケージのステータスを確認できる。これにより、顧客の不満が軽減され、返金や代替品の受け取りのタイミングに関する可視性を向上させられる。
6.3PLは企業の返品ガイドラインに従うことができる
3PLは企業と連携して、その企業にとって最善の返品処理方法を決定できる。企業が3PLと連携して返品を処理するための選択肢には、返品された商品の状態に応じて、次のようなものがある。
- 製品を再入荷し、顧客に再販する
- 将来の販売に備えて製品を修理し、再入荷する
- 製品を部品取りに活用する
- 製品を寄付する
- 製品をリサイクルまたは廃棄する
7.3PLから企業に返品に関する洞察を得られる
返品は大きなコストにつながるため、返品をできるだけ減らすことが重要だ。
3PLは、返品に関する洞察と、返品が発生する理由を顧客に提供でき、これらは返品を減らすのに役立つ。3PLの従業員は企業と連携して返品のカテゴリーを設定し、特定のタイプの返品の量やその他の情報に関するデータを企業に提供する。
また3PLは、返品の原因を解消する手助けをすることもできる。例えば、製造上の欠陥が返品の主な原因である場合、3PLはメーカーと協力して問題を解決する。
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