Power Automate初心者でも“すぐデキる”業務自動化シナリオ 社内の情報収集を効率化:実例で学ぶ! 仕事を効率化するPower Automate活用術(2/6 ページ)
Power Automateは複数のサービスを連携させて業務プロセスを自動化できることが特徴です。今回は、Power AutomateとMicrosoft 365の便利ツールを使って社内の情報収集を効率化する方法をステップバイステップで解説します。
4.Power AutomateとFormsの連携によるアンケートフォームの改善
現在のアンケートフォームでユーザーが入力する必要がある項目と、最終的に集計できる項目は下図のような関係になります。
これを、集計できる項目はそのままに、ユーザーの入力項目を「参加日程」だけにすることを目指します。
では、この仕組みをPower Automateで作成する前に、改善内容や項目ごとにどこからデータを取得するかを整理しましょう。
4.1.アンケートフォームの改善内容まとめ
まず、改善により期待する効果は以下の3点です。
- ユーザーの入力する項目数を減らすことによる回答率や参加率の向上
- 名前や部署名などの表記ゆれの防止
- メールアドレスなどの入力ミスの防止
また、各項目について、どこからデータを取得するかを表にまとめました。
項目名 | 取得方法 |
---|---|
名前 | Power Automateによる取得 |
メールアドレス | Formsによる自動取得 |
部署名 | Power Automateによる取得 |
役職 | Power Automateによる取得 |
参加日程 | ユーザーによる回答(選択式) |
この内容を元に、実際にデータが取得できるかどうか確認します。
4.2.Formsで入手できるデータの確認
まず、Formsで作ったアンケートフォームに回答した時に、どのようなデータが得られるかを確認します。
AからE列までは、Formsが自動で記録している情報です。Formsの設定で「名前を記録」にチェックを入れている場合、メールアドレス(正確にはユーザープリンシパルネーム)は自動で記録されています。
集計項目のうち、メールアドレスは、このFormsで自動取得した値を使います。
F列以降はユーザーが入力した情報です。
名前と部署名、役職名は自動取得することを目指しますが、参加日程だけはユーザーに選んでもらう必要がありますので、ここはアンケートフォームに残します。他の項目はフォームから削除する予定です。
4.3.Power Automateを使って取得できるデータの確認
ユーザーの名前と、Formsの回答には含まれていない部署名と役職名は、Power Automateで取得することを考えます。
Power Automateには「ユーザープロフィールの取得」というアクションがあり、メールアドレスやIDを元にユーザーのさまざまな情報を取得できます。
名前(表示名)、部署名、役職名はアクションに含まれていますので、これを利用したいと思います。
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