Excelで経営データを管理していた法律事務所、データ分析ツールを導入しダッシュボードを構築
リーガルプラスは属人化や非効率な集計に悩んでいたが、Srushの「データ統一クラウド」導入により業務の可視化と効率化を実現した。現場の負担を減らし、経営判断の迅速化にも貢献している。
Srushは2025年5月13日、弁護士法人リーガルプラスに「データ統一クラウド」の提供を始めたと発表した。リーガルプラスは従来、「Microsoft Excel」やスプレッドシートを使って点在する情報を手作業で集計しており、経営指標を把握するまでに時間がかかるため、業績の全体像を把握しづらく、経営層の意思決定が遅れる状況が続いていた。
導入前は、弁護士や拠点ごとに業務フローやデータの扱いが属人化しており、収益の全体像や案件の進捗をリアルタイムで把握することが難しかった。データ入力のルールも明確でなかったため、情報の整合性が取れず、現場でも混乱が生じていた。
リーガルプラスはかつて他社のBIツールを導入したものの、操作性や連携の不備から期待された成果を得られず、開発に対して慎重な姿勢を取っていた。データ統一クラウドの選定に際しては、Srushの「データ活用伴走サポート」やシステム連携、定額制のコスト、事前ヒアリングによる問題把握を評価した。
導入プロセスでは、まず所内の業務システムやExcelなどに分散していたデータを整理し、Srushと連携しながら一貫性ある入力基盤を構築した。その後、士業に精通した担当者の助力で、案件進捗や売上状況、弁護士ごとの稼働情報など、必要な指標をダッシュボード上で可視化する環境が整備された。
今後は、月次や年次ベースの業績確認をリアルタイムにできるようにすることで、経営判断の迅速化を目指す。工数の削減に加えデータ分析を起点とした新たな施策立案も視野に入っており、Web流入データの活用や売上予測など、データ活用をさらに高度化する予定だ。
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