大崎市とPolimillが連携 生成AIの実務活用モデルを構築し自治体DXを加速
Polimillは2026年4月17日、宮城県大崎市と生成AI活用の連携協定を発表した。職員研修や業務設計支援、実証導入を進め、行政運営の高度化と住民対応の質向上を図る。活用モデル構築を通じ、全国の自治体への展開も狙う。
Polimill(ポリミル)は2026年4月17日、宮城県大崎市と、生成AIの利活用に関する連携協定を締結したことを発表した。協定は自治体業務の効率化と高度化、市民サービスの質向上を目的としており、2026年3月6日に締結された。両者は実務への導入を前提とした取り組みを進め、行政分野における生成AI活用の具体的なモデル構築を目指す。
行政の生成AI活用を推進 ポリミル「QommonsAI」の特徴とは
協定は、複数の重点分野での協力を盛り込んでいる。
まず、継続的な情報共有を通じた知見の蓄積と高度化により、生成AIに関する技術や運用事例を共有し、現場で活用可能な形へと整理する。
次に、自治体職員への研修を実施する。基礎的な理解にとどまらず、実務で活用できるスキルの習得と定着を図る。
各部署の業務に即した活用方法を整理し、実用性の高い利用事例を積み上げ、業務設計の支援とユースケースの創出も進める。実証事業による段階的な導入と改善に関しては、小規模な検証から開始して効果検証を踏まえて展開範囲を広げていく。
Polimillは協定を通じて、大崎市と共同で生成AIの実務活用モデルを構築する。自治体業務における具体的な活用例を蓄積し、それらを他の自治体へ展開することで、全国規模での導入を促進する。こうした取り組みにより、同社のミッションである社会課題解決への貢献を強化するという。
同社が提供する自治体向け生成AI「QommonsAI」は、国内外の法令や政策資料、学術論文、自治体事例など数千万件のデータを基盤としている。これにより、根拠に基づく行政判断や課題解決を支援する仕組みを備える。2026年3月時点で全国700以上の自治体に導入されており、議会対応や政策立案、住民対応、広報業務など幅広い分野で利用されている。
今後、PolimillはQommonsAIで多様なツールを展開する計画も発表した。これらのツールを統合した基盤を整備し、行政分野における標準的なデジタル環境の構築を視野に入れる。
Polimillの共同代表取締役である伊藤あやめ氏と谷口野乃花氏は、今回の取り組みについて、生成AIを行政業務の中で定着させるための実践的な検証機会だと説明する。また、業務効率の改善だけでなく、職員の判断や創造的な業務を支える役割も担うという。現場に密着した取り組みを通じて成果を積み重ね、それを広く共有することで、行政分野における生成AIの活用拡大を図る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
和光市とポリミルが協定締結、生成AI活用で複雑化する自治体業務に対応
和光市とPolimillは、同社が提供する生成AI「QommonsAI」を活用した連携協定を締結する。人口減少や業務の複雑化に対応し、自治体職員が安心して使えるAI環境の整備や、庁内における生成AIの活用促進を目指す。
誤送信からランサムウェアまで 連休前に点検したい脅威の「入り口」は3つ
2026年4月前半は、不正アクセスやランサムウェアに加え、メール誤送信やテスト環境の管理不備に関する事案も公表された。中堅・中小企業が見落としやすい運用上のリスクが改めて意識される時期となった。
AIへの指示は「2.7倍長く」が正解? パナソニックコネクトが語る仕事が楽になるコツ
パナソニックコネクトの河野昭彦氏がDX推進とそれを支えるカルチャー改革について講演した。同社におけるレガシー脱却のための生成AI活用法について語った。
議事録AIが「特定の会議」でしか使われないのは、なぜ? 「限定利用」が6割超の理由
Microsoft TeamsやGoogle Meet、ZoomといったWeb会議ツールの付加機能だけでなく、NottaやYOMELのように、議事録作成に特化した多様な専用ツールがある。議事録AIの導入率が7割に達し普及が進んでいるが、その利用実態を見ると毎日活用するユーザー層は3割にとどまる。