沖縄ファミリーマート、請求書処理時間を70%削減 承認日数の短縮やペーパーレスも
インフォマートは、沖縄ファミリーマートが請求書受領サービス「BP Storage for 請求書 受取」を導入し、月間約700社分の請求書処理を効率化したと発表した。承認日数や紙使用量の改善にもつながっているという。
インフォマートは2026年5月21日、沖縄ファミリーマートが請求書受領サービス「BP Storage for 請求書 受取」を導入したことによる、請求書処理の効率化とペーパーレス化の進行状況を発表した。
承認フロー電子化で処理日数を3分の1に短縮、ペーパーレス化にも寄与
沖縄ファミリーマートは沖縄県内で335店舗を展開している。取引先は約700社におよび、本社には毎月多数の請求書が届いていた。従来の請求書業務は紙中心で進めており、PDF形式で受領した請求書も回覧用に印刷し、承認後に原本へ差し替える作業が発生していた。
請求書の承認には5〜6人の確認が必要だった。担当者や上長の不在、出社時間の違いによって書類が止まり、最終承認まで平均3日を要していたという。押印対応のために出社する必要もあり、バックオフィス部門では業務負荷が増していた。
沖縄ファミリーマートは2024年12月、インフォマートの「BP Storage for 請求書 受取」を導入した。PDFや紙、電子インボイスなど幅広い形式の請求書を取り込み、AI-OCRでデータ化できる点を評価した。地域密着型経営を掲げる沖縄ファミリーマートにとって、インフォマートが沖縄営業所を設置し、対面で相談可能だった点も採用理由の一つだ。
導入後は請求書データをオンラインで確認できるようになり、外出先からの承認対応が可能になった。これにより承認フロー全体が迅速化し、リードタイムは従来の3日から1日に縮小した。本社改装工事によって従業員が分散勤務となった期間も、業務停滞を防げたという。
AI-OCRによる自動読み取り機能と会計システム連携も効果を生んだ。従来は手書きで入力していた取引先コード記入が不要となり、入力作業の負担が減少した。請求書1件当たりの処理時間は約10分から2〜3分へ短縮した。月初に集中していた処理負荷も軽減し、担当者ごとの作業偏在是正にも役立っている。
ペーパーレス化も進展した。複数の請求書をシステム内で一つの伝票として管理できるようになり、月間約1000枚の紙削減を実現した。
沖縄ファミリーマートは今後、請求書発行業務の電子化にも取り組む。2027年2月頃までに、グループ間取引として毎月発生する約200件の請求書電子化を目指す。将来的には生成AI活用も視野に入れ、経理関連業務全体の効率向上を図る方針だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「ChatGPT」の独走は終わった 企業が選ぶ生成AIは3強時代へ
国内企業の生成AI利用率は約7割に達し、市場は「ChatGPT」「Microsoft 365 Copilot」「Gemini」が競り合う3強時代に突入した。本稿では、最新の利用動向を分析し、「クリエイティブな実務」へとシフトする活用シーンの変化や、導入企業の約8割が肯定的な評価を示す実態についても解説する。
ベテラン開発者が教える、サクサク動く「Pythonハック10選」 〜開発系の面白コラム集〜
本ブックレットはPythonの処理を最適化する実践的な10のハックや、生成AIによる未知のバグ体験などを収録。開発現場のザワつく話題を気軽に楽しめる面白コラム集だ。
福岡銀行、AI活用で年間7000時間の業務削減を目指す 契約書検索のムダを効率化
福岡銀行は、LayerXのAIプラットフォーム「Ai Workforce」を導入した。ストラクチャードファイナンス業務において、過去案件の契約書検索や管理表作成を効率化し、契約書類管理業務全体で年間約7000時間の業務削減を見込んでいる。
「属人化は悪」と言い切る前に 情シスが抱える“あの人しか分からない仕事”の見直し方
情シスの課題としてよく挙がる「属人化」。だが、全ての属人性をなくそうとすると、現場の知見や判断力まで失われることがある。問題は「あの人しか分からない状態」そのものではなく、その知見が共有されず、判断基準や引き継ぎ先がないまま業務が止まることだ。