顧客対応のAI活用に課題 消費者が求める機能との相違も
Micoは、企業の顧客対応におけるAI活用の実態に関する調査結果を公表した。AIツールの導入や検討は進む一方で、取得したデータを現場のアクションに結び付けられていないとする回答が多く、運用面での課題が浮かび上がった。
Micoは2026年5月27日、「AI時代の顧客接点に関する実態調査」の結果を公表した。営業やカスタマーサポートなどの顧客対応領域でAI導入が進んでいる一方、現場での活用や運用設計に課題が残っている状況が示された。
現場でのAI活用に課題 企業と消費者の求めるものにズレも
調査はMicoが実施したもので、20〜50代の消費者709人と、営業または顧客対応業務に従事する企業担当者301人の計1010人を対象に、2026年5月12日〜14日にインターネットで実施した。対象業界は人材と金融保険、不動産、通信、自動車販売、インフラだ。
企業担当者向けの設問に対しては、79.7%が「AIツールを導入済み、または導入を検討している」した。一方で、「AIツールなどのシステムを導入・運用する中で課題がある」とした層に、その課題の具体的な内容を尋ねたところ、「分析やデータは取れているが、現場アクションに活かせていない」が41.1%で最多となった。課題が解消されない根本原因としては、「ツールを導入しただけで業務プロセスに沿った運用設計ができていない」が38.1%で最も多かった。
消費者向けの設問では、企業に求める対応として「問い合わせへの即時レスポンス」が42.9%で最多だった。また、64.0%が返答の遅さを理由に購入・契約をやめた経験があると回答し、対応速度が顧客の意思決定に影響していることもうかがえる。比較検討時に意思決定疲れを感じる理由では、「情報や選択肢が多すぎて整理できない」が41.6%で最も多かった。
こうした結果からは、AI導入そのものよりも、取得したデータを現場の対応や業務フローにどう結び付けるかが課題になっている様子が読み取れる。企業側ではCX向上や対応スピードを重視している一方で、消費者が求める即時性や的確な回答といった要望との間に、隔たりがある可能性もありそうだ。
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