IPAのAI意識調査 生成AI利用は95%、20代はリスク説明の重要性認識が低め
IPAが公表したAI利用に関する意識調査では、生成AIの利用が95%に達する一方、20代では誤用やセキュリティなどのリスク説明の重要性認識が他年代より低い傾向が示された。AI活用の広がりに対し、説明責任の受け止め方には差がある実態が浮かんだ。
情報処理推進機構(IPA)は、「AIの動作・分析・利用等の説明に関する意識調査」の結果を公表した。調査は、企業の従業員や経営層、自営業者のうち、AIを業務で利用している人を対象に実施された。生成AIの利用が企業規模や業種を問わず広がる一方で、AIの説明やリスク情報の受け止め方には年代や業種による差があることが分かった。
業務でのAI利用が急速拡大 20代は常用割合高いがリスク意識が課題
調査概要は、2026年3月13〜24日にWebアンケートで実施し、企業規模と業種の4区分ごとに各500人、計2000人から回答を得た。年齢構成は20代〜60代以上までを均等になるよう配分した。
利用状況を見ると、回答者の95%が生成AIを「利用している」または「利用したことがある」と答え、判定(分類)AIも63%が利用していた。IPAは、前回調査(2025年10月)で確認した「生成AI利用の広がり」「利用経験3年未満の初心者が多い」「基本知識の説明への要請が大きい」という傾向が今回も再確認されたとしている。加えて、利用経験について詳しく聞いた結果、2025年以降に利用を始めた回答者が30%を占め、業務でのAI利用が急速に拡大している様子もうかがえる。
年代別では、20代は制御・監視などで用いられる判定AIを常用する割合が高く、デザインやソフトウェア開発での利用もこの年代に集中した。一方で、基本知識や誤用対策、悪用・セキュリティといったリスク説明の重要性に対する認識は、30〜40代や50代以上と比べて低い傾向が示された。IPAは、20代のリスク意識の低さの要因は今後の検討課題になるとしている。
説明の実践状況については、IPAは前回調査に続き、処理透明性の説明とリスク説明が同程度に求められていること、回答者の50%の職場で関係者への説明が行われていることを確認したとしている。調査では、AI利用時に必要に応じて自ら説明を要求、参照したいというニーズの他、スライドやPDF、動画など複数の説明形態への要望も示された。説明を補助する生成AIへの関心もあり、AIの基本知識を説明する用途では60.7%が「使いたい」と答えた。
業種別では、介護・医療の回答者で、処理透明性やリスク説明への認識が他業種より高かった。AIの利用が広がる中で、単に使えるかどうかではなく、どのような情報を、誰に、どのような形で説明するかが実務上の論点になりつつあると言えそうだ。ただし、最後の点は調査結果から整理できる範囲での記述であり、具体的な運用の優劣まで示すものではない。
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