スウェーデン発、AI議事録Klangが日本上陸 無料で文字起こし無制限
スウェーデン発のAI議事録「Klang」が日本語版サービスを公開した。録音と文字起こし、要約、検索に対応しているほか、EUの規則に準拠した強固なデータ保護が特徴だ。北欧中心に登録者が10万人を超えている同サービスは日本においても頭角を現すのか。
AI議事録の普及に伴い、サービス提供企業も増加して各社しのぎを削っている。日本国内においては日本製品の知名度やシェアが高い状況にあるが、日本語に対応した海外発のAI議事録も注目されつつある。
登録者10万人超、北欧で広がるAI議事録「Klang」
スウェーデンに本社を置くKlang AIは、AI議事録・文字起こしサービス「Klang」(クラング)の日本語版を正式リリースした。サービス画面に加え、「iOS」「Android」アプリも日本語化し、日本円による決済にも対応している。
Klangは北欧を中心に導入が広がり、2026年8月時点の登録者数は企業と組織、個人を含めて10万人を超える。スウェーデンの組織としては、スウェーデン議会やストックホルム商科大学で日常業務に利用されている。
利用方法は、無料プランと有料のProプランをそろえる。無料プランはクレジットカードの登録や初期費用が不要で、文字起こしを無制限に利用できる。Proプランは1ユーザー当たり月額1180円(税込)だが、12カ月分を前払いする年払いでは月額換算980円(税込)となる。また、7日間の無料トライアルが設けられている。
同社は議事録の作成や確認には時間がかかることを課題と捉え、記録は人が書くのではなく、会話から自動的に生まれるべきだとの考えに基づいてKlangを開発したという。録音から文字起こし、要約、決定事項とToDoの抽出、過去の会議を対象とする横断検索までを単一のサービスで提供する。
自動文字起こし機能は、録音した音声をテキストへ変換し、話者を識別して各発言者を表示する。AI要約機能は要点や決定事項、ToDoを抽出し、会議終了後に共有可能な議事録を作成する。オンライン会議へKlangが自動参加して録音と文字起こしを担う機能もあり、参加者は議論に集中できる。
保存済みの会議や会話は横断検索が可能で、誰が、いつ、何を発言したかをさかのぼって確認できる。外部データとAIエージェントを接続する共通規格「MCP」にも対応し、設定された権限の範囲内で、外部のAIエージェントやAIアシスタントから会議記録を参照、活用できる。ノートブック機能では複数の会議や資料を使った分析とレポート作成が可能だ。モバイルアプリは対面会議やインタビューをその場で録音し、文字に変換する。
データ保護の面では、利用者の会話データをAIモデルの学習に使用しない設計を全プランに適用している。情報セキュリティ管理の国際規格「ISO/IEC 27001:2022」の認証を取得している他、GDPR(EU一般データ保護規則)に準拠し、利用者のデータは欧州域内のデータセンターに保管される。通常のクラウドに加え、プライベートクラウドとオンプレミスにも対応し、顧客の環境内で利用できる構成も提供する。
共同創業者のアンドレアス・アルゲリウス氏は、2014年から2018年まで東京で暮らしており、アシアルでハイブリッドアプリ開発基盤「Onsen UI」の開発に、AbemaTVでWebフロントエンドと動画プレーヤーの開発に携わった経歴がある。同氏は、東京で働いた経験を踏まえ、日本の利用者が安心して使える製品を届けたいとしている。同社は今後、日本の利用者から意見を聞き、日本語の操作性を継続して改善する。日本語によるサポート体制や法人利用の環境も整備する方針だ。
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