パナソニック株式会社 アプライアンス社
生産現場の効率や品質を高めるためにIoTデータを集約して活用
モノづくりの現場で収集したIoTデータを活用して生産性向上を実現。こうした話はよく耳にするが、実際にどのように進めればよいのだろうか。事例から解説する。
パナソニックで各種電化製品を製造する社内カンパニー「アプライアンス社」では、家庭用燃料電池の製造において、生産状況などのデータは紙の台帳で管理し、検査は人の感覚に頼ってきた。同社では製品の品質や生産効率の向上を目指してデータのデジタル化に取り組むにあたり、現場で収集したIoTデータを集約して活用する取り組みを開始した。
事例概要
パナソニック・アプライアンス社では、家庭用燃料電池「エネファーム」の製造工程において、生産実績や進捗状況などのデータをこれまで紙の台帳で管理していた。また、完成品の検査は人の感覚を頼りに行われてきたが、合否の微妙な判断には人によるバラつきが生じてしまっていた。
そうした状況を改善すべく、同社は作業の標準化や、製品品質や生産効率の向上を目指し、IoTで現場から収集したデータを活用することに取り組んだ。例えば、特定のパーツの設計が変更された場合、それに合わせて管理工程図や作業指図書がきちんと修正されているかどうかを、現場の作業とひも付けて直接確認できる仕組みを作りたいと考えた。
同社では収集したデータを集約・活用するためのシステムを導入。データの変化点や工程異常にも迅速に対策を講じられるような仕組みを構築。また、あらゆる工程の作業を標準化し、その確実な実施を見届けることで、品質のバラつきをなくすことに成功した。これまで長く作業を担当していた熟練工の引退後の人手不足も考慮し、職人技を汎用化/自動化して次の世代に継承可能な資産に変えていく取り組みも進めている。
事例概要
企業規模 | 企業規模問わず |
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課題 | IoT |
業種 | 製造業 |
部署 | 製造部門・生産管理部門・品質管理部門 |
地域 | 国内 |
導入年 | 2015年 |
提供企業・製品
導入製品名:MotionBoard
提供企業:ウイングアーク1st株式会社
掲載日:2023/03/01
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