発展を遂げるアリババの「スマートロジスティクス」

要約

　ハイエンド製造業の発展と消費景気により、今後も需要の伸びが予測される中国のロジスティクス市場。2018年には43兆5000億ドル規模の市場になるとのデータもある。一方で、GDPあたりのロジスティクスコストが18％に達するなど、先進国だけでなく新興国と比べても、極めて高コスト体質であることも指摘されている。

　こうした現状を変革するため、中国の大手ECビジネスグループのアリババは「スマートロジスティクス」を推進している。最高レベルのAIアルゴリズムとクラウドベースのインテリジェンスを人間のコーディネーターとシームレスに組み合わせ、需要予測や在庫コントロール、さらにリアルタイムな配送ルートのマッチングを可能にした。アリババのCEOダニエル・チャンによると、この能力を強化することで同社の「ニューリテール戦略」もより一層推進されるという。

　本コンテンツでは、中国のGDPあたりのロジスティクスコストを1％下げることを一大目標に掲げた、アリババの巨大スケールの取り組みの詳細に迫る。現状の課題、技術革新、さらにはこれからの展望を知り、新時代の物流を掌握してほしい。