これから5年でCRMはどう変わるのか、ガートナーが2018年版“未来予想図”を発表
ガートナー・ジャパンが「日本におけるCRMのハイプ・サイクル:2018年」を発表した。顧客の満足度を上げ、収益を最大化するための新しい技術にはどのようなものがあるのか。30項目のキーワードが並んだ。
顧客との関係性を強化するCRMは、これからどのように進化するのか。ガートナー・ジャパンが「日本におけるCRMのハイプ・サイクル:2018年」を発表した。ハイプ・サイクルはこれから10年程度の間に普及するかもしれない新しいテクノロジーを俯瞰するものだ。
2018年版では、顧客に価値を提供するチャネルの拡大を支える新技術がピックアップされた。例えば顧客化される前のWebサイト訪問者やモバイル利用者を永続的に追跡して顧客化する「顧客データ・プラットフォーム」や広く普及したチャットアプリなどを介して顧客にアプローチする「CRM用消費者向けメッセージング・アプリ」は2〜5年のうちに主流になると予測される。
「チャットボット」や「顧客サービス向けビデオ・チャット」などは、ハイプ・サイクルの黎明(れいめい)期を抜け、「過度な期待」のピーク期に差し掛かった。「仮想顧客アシスタント」や見積もりや請求の自動化を支援する「CPQスイート」は幻滅期に入った。
ガートナーのアナリストの川辺謙介氏は「企業が取るべきアクションとしては、主に2つが挙げられます。1つは、デジタル/リアルを問わず、さまざまなチャネルにわたる顧客行動を全方位的かつリアルタイムに把握することで、意図を解したインサイトを導出すること。もう1つは、個々の顧客に適したコンテンツを、適したタイミングで、適したチャネルから提供するカスタマー・エクスペリエンスを実現することです」とコメントする。
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