退職理由の第1位は? 2位の「安すぎた給料」を上回った意外な理由
ある退職理由に関する調査によると、退職理由の2位が「給料が安すぎた」(49%)で、1位は別の理由であった。従業員の離職を防ぐために重要視すべきことは。
Monsterが2023年11月に実施した退職に関する調査によると、退職理由の2位が「給料が安すぎた」(49%)で、1位は別の理由であった。
従業員の離職を防ぐため、企業が重要視しなくてはいけないこととは。
退職理由の1位は?
退職理由の1位は「過小評価されていると感じた」(50%)だった(注1)。以降は、「給料が安すぎた」(49%)、「燃え尽きた」(34%)、「昇進がなかった」(33%)、「キャリアを変えたかった」(32%)、「仕事が退屈で疲れるようになった」(27%)、「柔軟性がなかった」(20%)、「同僚と衝突が続いた」(16%)が続いた。
また、退職願を提出することを恐れていた理由としては、「新しい職務が合わない恐れ」(20%)や、「退職に関する会話や、やりとりに関する懸念」(20%)が挙げられた。
労働者はさまざまな方法で雇用者に退職をを伝えている。57%が「直接伝えた」と答え、45%が「正式な退職願を提出した」と答え、41%が「電子メールで伝えた」と回答した。
19%の労働者は「2週間以上前に退職の予告をしたことがある」と答えたが、10%は「以前の雇用主に正式な予告をしたことがない」と答えた。また、16%は「2週間以上前に通知していない」と回答した。
新しい職場の都合上2週間以上前の退職通知ができない場合、約46%は「2週間未満で退職する可能性がある」と回答した。また、2週間未満に退職通知をする理由としては、「40%は上司との関係が悪い場合」、40%が「会社との関係が悪い場合」が挙げられた。3分の1の労働者は「すぐに解雇されることを恐れて、解雇通知を遅らせる」と答えた。
約79%の労働者は前職を退職する際、「まず直属の上司またはマネジャーに伝えた」と回答した。最初にアシスタントやメンターに伝えた労働者はいなかった。また、51%の労働者が、「直属の上司に退職を伝えるのが最も緊張する」と答えた。
国際的な人材・アウトソーシング企業であるYohのレポートによると、労働者の約7人に1人が「今後1年以内に現在の仕事を辞めたい」と考えている(注2)。労働者は「他でより高い給与や福利厚生のオファーを受けた場合、仕事を辞める可能性が高い」と回答した。
HRの専門家は「HR Dive」に「人事担当者は慰留面接で、労働者が仕事で何を楽しみ、何が退職につながるかを理解して定着率を高められる」と語った(注3)。面談をしなくても、人事マネジャーが定期的なフィードバックの会話に自由形式の質問を取り入れることで、従業員は心を開き、「話を聞いてもらえた」と感じるという。
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