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工業メーカーがRISE with SAPを採用 ワークスとIFSが連携 和歌山市のOCI導入【ERPニュースまとめ読み】週刊ERPニュース

2024年7月8日の週は、RISE with SAPやOracle Cloud Infrastructureの新たな採用の他、本来競合に当たるERPベンダー同士の連携強化が話題となった

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 2024年7月8〜12日で報じられた主要ERPニュースをまとめて紹介する。日付は発表日に基づく。なお、ニュースソースが複数あるものはそのうちの一つを示した。

「強みを補完し合う」ワークスとIFSの連携

 2024年7月8日の週は、「RISE with SAP」や「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の新たな採用が報じられた。また、国内ERPベンダーのワークスアプリケーションズと、グローバルERPベンダーのIFSが連携を強化するという、新たな試みが話題となった。


●2024年7月8日
 SAPジャパンは、船用工業メーカーの寺崎電気産業が経営基盤にRISE with SAPを採用したと発表した。現在は「SAP ERP」を利用しており、「SAP S/4HANA Cloud Private Edition」への移行を予定している。業務の可視化とボトルネック作業の改善や、RPAを使った属人業務の自動化、安全在庫の最適化、生産計画の最適化、分析業務の自動化など、生産性の向上を目指すという。


●2024年7月8日
 日本オラクルは、和歌山市がOCIを利用して基幹業務システムをガバメントクラウドに移行を開始したと発表した。紀陽情報システムが同システムの運用や標準化を担っており、2025年1月に稼働開始する予定だ。OCIを採用するに当たり、和歌山市は「積極的なモダン化に対する支援と、圧倒的なコスト・パフォーマンス」を評価したという。


●2024年7月8日
 ワークスアプリケーションズは、ERPパッケージ「HUE」とMicrosoftが提供するAIアシスタント「Microsoft Copilot」(以下、Copilot)との連携を2024年7月から開始したと発表した。新機能によってCopilotや「Microsoft Teams」などの「Microsoft 365」のアプリケーションでERP「HUE」の情報を表示できる。


●2024年7月9日
 SAPジャパンは、サプライチェーンと外部人材管理における新機能を発表した。AIアシスタント「Joule」を「SAP Ariba」および「SAP Fieldglass」の一部シナリオに統合し、「SAP Business Network」との連携を強化することで、ビジネスプロセスの最適化と戦略的な取組みの早期達成を支援する。また、サプライチェーンデータとAIを組み合わせることで、実践的な調達および人材管理のシナリオをサポートするとしている。


●2024年7月10日
 ワークスアプリケーションズは、ERPベンダーIFSとの戦略的業務提携を発表した。IFSは重工業を中心にグローバル企業での導入実績が豊富だ。ERPベンダーの提携になるが、「お互いの強みは補完関係にある」と両社はコメントした。


●2024年7月10日
 IFSは、EmpowerMXを買収したと発表した。EmpowerMXは、機体の整備や修理、オーバーホール(MRO)ソリューションに特化したAI搭載の航空機整備ソフトウェアプロバイダーだ。IFSは買収によって産業用AIへの取り組みを強化する。


●2024年7月11日
 オロは、スマートインダストリー事業、セーフティライフ事業、セキュアビジネス事業を展開しているシー・エス・イーが基幹業務システムに「ZAC」を採用したと発表した。プロジェクトごとの損益を細かく把握できる点や、ノンカスタマイズ導入によってシステムの拡張性を確保できる点、バージョンアップによる最新版の継続利用が可能になる点が評価された。

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