働き方改革として仮想デスクトップに取り組む企業が増えているが、唯一、取り残されてきた領域がCADだ。だが、大手建設会社も採用するソリューションが登場している。
政府が進める働き方改革の一環として、テレワークに取り組む企業が増えてきた。これまで主な仕事場だったオフィスの中だけでなく、スマートデバイスやクラウドサービスを活用し、自宅や外出先など場所を問わずに働ける環境を整えることで、従業員の生産性を高めるというわけだ。就労人口が減少していることもあり、スキルや経験のある人材が、さまざまな家庭の事情があっても柔軟に働けるようにすることもポイントである。
そのような環境の実現に向け、注目を集めているのが仮想デスクトップ(VDI)という選択肢だ。さまざまな業務アプリケーションを仮想化し、メールやスケジュールの確認といった作業にとどまらず、場所や利用する端末に左右されることなく普段の業務を行えるようにするもので、業種を問わず、幅広い企業が採用し始めている。
だが、そんな潮流から取り残されてきた領域がある。建設、製造業界に欠かせない「CAD」だ。CADはただでさえグラフィックス描画に多くのリソースを必要とし、高性能ワークステーションのようなリッチな環境が欠かせない。しかも近年の建設業界では2Dから3D CADへの移行が進み、BIM(Building Information Modeling)/CIM(Construction Information Modeling)が浸透するにつれ、いっそうのパフォーマンスが求められるようになっている。そのまま仮想環境に載せるだけでは重たくて作業が進まず、「CADやBIMを動かすのに、VDIは使い物にならない」というのが定説だった。
だが、そんなこれまでの常識を覆し、仮想環境上でストレスなくCADやBIMを動かせるソリューションが登場し、大手建設会社も採用している。どのようなものなのだろうか。
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