重要なシステムに「MySQL」を利用する場合、冗長化やデータ保護対策は不可欠だがコストや運用負荷の課題があった。新たな高可用性フレームワーク「MySQL InnoDB Cluster」は、従来の問題を解決する存在として期待を集めている。
オープンソースのデータベースソフトウェア製品の代表選手として広く知られる「MySQL」。特にWebアプリケーションで使われるオープンソース製品としては、今やデファクトスタンダードともいえる地位を獲得している。近年ではWebアプリケーションのみならず、業務システムの分野でもMySQLを活用する例が増えつつある。
しかし高い冗長性が求められる業務システムにおいては、実績のある商用データベース製品に一日の長があるというイメージも根強い。MySQLにはもともと、マスター/スレーブ(プライマリー/セカンダリー)構成の冗長化機能が備わってはいるものの、フェイルオーバーを手動で行わなければならず、さまざまな面で制約が多かった。こうした制約をカバーするために、サードパーティー製のクラスタ製品を組み合わせて運用する方法もあるが、こちらはコストがかさむ上、導入や運用にもかなりの手間が掛かることがネックだった。
こうした中、「MySQL Enterprise Edition」の「MySQL Enterprise High Availability」で提供される新たな高可用性フレームワーク(コンポーネント群)「MySQL InnoDB Cluster」が2017年4月にリリースされた。これを使うことによって、手間やコストを抑えつつ、高い冗長化レベルを備えたデータベース基盤をMySQLで構築できるようになり、その活用の幅が大幅に広がるという。
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