肥大化しがちなファイルサーバの管理を人手に頼るのは無理がある。作業効率を高めるための施策が待たれるところだが、現実的にはファイルサーバ管理ツールへの投資は後回しにされがちだ。それはなぜか。
肥大化するファイルサーバの管理に多くのIT担当者が頭を悩ませている。ファイルサーバの管理性を高めるため、ファイルの利用状況を可視化するツールの導入は今すぐにでも取り組みたい課題の一つと言えるだろう。
とはいえ、物事が簡単に進まないのは世の常だ。「他に優先すべき課題が山ほどある」「投資対効果(ROI)が見合わない」といった、一見もっともらしい理由で導入に難色を示されることも少なくない。
だが、それは大きな誤解である。業務の生産性と総所有コスト(TCO)の抑制、そしてセキュリティリスクの観点から見ても、ファイルサーバ管理の効率化が与えるインパクトは決して小さくないのだ。
「IT部門が楽をしたいだけではないか」「ツールに頼らず知恵を使って何とかしろ」と、経営層や上長はIT担当者の心を折ってはいけない。本稿では、これらのファイルサーバ管理ツール不要論が企業経営の観点から見ていかに誤解であるかを、コストとリスクにフォーカスして考察する。
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