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ルーター

ルータとは、ルーティング(ネットワーク上で相手のノードにデータを送信するための経路を決定すること)する機器。もう少し具体的に言うと、異なる2つ以上のネットワークを中継(相互接続)するための通信機器である。あるノードにデータを伝送するために利用するのが、IPというOSI参照モデルの第3層(ネットワーク層)のプロトコルである。IPでデータを伝送するには、データをパケット(IPパケット)という小さな塊に分割し、そこに送信元IPアドレス、送信先IPアドレスなどの伝送するために必要な情報もあわせて格納する。ルータは送られてきたIPパケットを経路表(ルーティングテーブル)に基づき経路選択するという役割を担う。

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ルーターの基本機能とは?

ルータは大きく分けて接続、転送、選別、管理の4機能を提供する。
●接続
イーサネットだけでなく、フレームリレーやATM、IDSNなどの回線とも接続できるよう、様々なインターフェースを用意することで、WANの伝送方式に対応する。また、ソフトウェアの接続機能としては、トンネリング技術を使ったインターネットVPN機能の提供が挙げられる。
●転送 
宛先のIPアドレスを読み取って、経路表と照合、検索した経路に従って宛先のインターフェースにパケットを送り出すという機能。
 ルータは送り出すインターフェースの伝送方式にかかわらず(同じイーサネットインターフェースであったとしても)、一度MACフレームからIPパケットを取り出し、送り先のインターフェースに合わせてMACフレームを作り直しIPパケットを入れて転送するという方法を採用している。またルータは、IPパケットを転送する際、IPアドレスを書き換えることも行う。それがNATやIPマスカレードという機能である。
●選別
ルータはすべてのパケットを同じように中継するわけではない。条件を設定して不要なIPパケットを遮断したり(フィルタ機能)、通信品質を確保したりする機能(QoS機能)を提供する。QoS機能とはパケットの優先順位をつけ、重要なパケットから伝送する優先制御と、あらかじめ決められた伝送量を超えないようにパケットを伝送する帯域制御のことを指す。
●管理 
ここでいう管理機能とは、ルーティング経路を管理する機能である。この経路表は人によって作成することももちろんできるが、ルータは、相互接続されたルータ同士がお互いに情報を交換し合うことで、経路表を常に最新に保つ機能を搭載している。

ルーターの導入メリットとは?

●ルータはマルチプロトコルに対応しているのに対して、L3スイッチは基本的にはTCP/IPのみをサポートしている。
●ルータは、ISDN PRI/BRIやFDDI、トークンリング、イーサネット、ATM、フレームリレーなどの様々なWANインターフェースをサポートしている。
●ルータはソフトウェアのバージョンアップにより機能追加が容易にできる。