急成長しているアンチスパムサービス市場。その要因とは? シェア情報を紹介する。
ミック経済研究所の調べによれば、アンチスパムサービスの売上規模は2008年度が前年対比18.3%増の57.0億円、2009年度は24.5%増の71.0億円となった。急成長の要因としては、企業が利用することの多くなったWebメールで、スパム対策としてSaaS(Software as a Service)基盤でセキュリティを維持できるサービスの利用が増えたことが挙げられる。
2009年度の市場占有率(売上金額ベース)を見ると、2003年から法人向けサービスを展開しているNTTPCコミュニケーションズが26.2%で1位となった。同社のサービスは、廉価なタイプやセキュリティを強化したモデルなど5つのタイプから選択でき、また積極的な機能強化も強みとしている。
2位のNTTコミュニケーションズは、12.7%を獲得した。スパムメールの判定はCloudmarkのDBを利用して行っており、受信状況に合わせた処理方法を選択できる。また、誤判定されたメールをコントロールパネルからフィードバックし、ユーザーの手で判定DBの精度向上を図ることもできる。
2008年にシマンテックが買収したメッセージラボジャパンは、売上金額を2008年度39.5%増、2009年度41.7%増と急増させており、シェア12.0%で3位となった。同社では、OEM3社のエンジンの後に独自のエンジンでフィルタリングを行うことで誤検知や非検知を抑えている。2009年10月には管理ツールを日本語化しており、本格的にSMB市場へ向けて販売していく。
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