最後に、「Officeソフトウェアに求める機能、重視するポイント(1〜3位を選択)」を聞いたところ、全体ではデータの一元的な保管機能が56.1%、業務アプリケーションとの連係機能が43.7%、複数の端末からアクセスできる機能が43.5%となった。以下、バージョン管理、差分管理機能(34.3%)、複数での編集機能(31.5%)までの5項目が30%以上で上位を占めた。
「暗号化やデータワイプ機能」「リッチな視覚表現を実現する機能」「クラウドストレージ連携機能」「手書き入力など、タブレット端末からのアクセシビリティー」「複雑なデータ分析機能」などはいずれも少数であり、1位に挙げる回答も少なかった。
この他「今後は外部からの接続など、クラウド化のメリットを生かした運用を考える必要がある」という声や「利用者間の知識差などから多様な運用方法が生まれ、業務が煩雑になる可能性があるので、現状を超える機能はどれも不要」という意見もあった。
ここまでで「Officeソフトウェアの利用状況」を見てきた。前編ではOfficeソフトウェアに関しては、アップグレードや移行に伴う教育コストの課題が選定に大きく影響しており、SaaSアプリケーション化して運用ルールが変さらになった場合でも、公私の切り分けを明確化するために、社外からの利用はしたくないという声が根強く残っていることが分かった。
後編である本稿では、大企業と中小企業との間でOfficeソフトウェアの使い方が異なっていること、代替ツールがあれOfficeツールを使わずに運用したい業務があるという回答者は少数だったが、単純な帳票類、定型書類の制作では別のツールへの置き換えを望む声があったこと、データの一元的な保管機能に期待する声が多数あることが明らかになった。
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