本物そっくりの偽サイトに誘導する「フィッシング攻撃」の報告件数が月間1000件を超えるほどに急増している。
「保護のため、Apple IDは自動的にロックされます」「Apple ID通知の再確認」「Appleからの領収書です」。このようなタイトルで届いたメールは、いかにも緊急性があるような気がして、ついついメール本文のURLをクリックして内容を確認したくなる。だが、絶対にクリックしてはならない。
JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)が運営する「フィッシング対策協議会」によると、2017年8月のフィッシング報告件数は1100件に上っている。これは前月比でほぼ倍の数値で、フィッシングによる攻撃の激しさが理解できる数値だ。
冒頭で紹介したアップルをはじめ、有名なブランドやECサイトをかたるメールが多数登場している。同報告によれば、2017年8月だけで24種類のブランド名が使われた。
一般ユーザーに向けての注意喚起も活発に行われている。例えば、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が運営するTwitterアカウント「内閣サイバー(注意・警戒情報)」でも頻繁にフィッシング関連の投稿が行われている。
システムの脆弱(ぜいじゃく)性を突くだけでなく、「人間の脆弱性」を攻撃するこのフィッシングに対して、私たちはどのような対策を打てるのだろうか。フィッシングに「だまされないため」、そしてフィッシングで「だまさないため」に、今できることを再認識してみよう。
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