サーバとストレージを合算したエンタープライズインフラの2018年国内市場規模は6785億円だった。前年度7位のベンダーは4位に上昇し、大躍進を見せる。その原因とは?
IDC Japanの調査によれば、サーバおよびエンタープライズストレージシステム(ExternalとStorage Expansionのみ)を合算したエンタープライズインフラの2018年国内市場規模は前年比6.7%増の6785億円とプラス成長だった。
システムを、記録や処理を行うSoR(Systems of Record)、顧客エンゲージメントに関わるSoE(Systems of Engagement)とデータ分析を通して洞察を得るSoI(Systems of Insight)およびその他(システム基盤や機器/装置制御システム)に分け、タイプ別に当該市場を見ると、SoRが前年比成長率4.7%増、SoE/SoIが同比11.9%増、その他が同比7.2%増だった。
ベンダー別の市場占有率(売上額ベース)を見ると、1位のベンダーが21.7%、2位は14.6%、3位は12.5%、4位は11.5%、5位は8.7%、6位がいずれも6.1%で、このうち1位、3位、4位のベンダーが前年比プラス成長、それ以外は同比マイナス成長となった。特に4位のベンダーは前年比45.5%増と高成長を記録し、前年の7位から躍進を見せた。同社の高成長は、企業統合による顧客カバレッジおよび製品カバレッジの拡大によってもたらされたとIDC Japanではみている。
同社によれば、顧客層は、ハードウェアからミドルウェア、アプリケーション、さらにはクラウドサービスなどを総合的に提供することが訴求ポイントとなる層と、エコシステムを通してサーバやストレージといったエンタープライズインフラを提供する方が適する層に分かれる。ベンダーは、双方の顧客層をターゲットとする場合、従来よりも踏み込んだ戦略と実効性のある戦略遂行の仕組み作りが求められると考察した。
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