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» 2022年02月22日 14時00分 公開

「イラつき」の可視化で効果30倍、業務自動化の成功企業が実践したこと

属人化の問題で、業務効率の悪化が課題となっていたmediba。業務改善に着手したものの、次々と課題が明らかになりプロジェクトは難航した。しかし「イライラマップ」を用いた取り組みをきっかけにプロジェクトが大きく前進したという。

[元廣妙子,キーマンズネット]

 RPA(Robotic Process Automation)やAI(人工知能)を使った業務改善プロジェクトを進める上で課題となるのが、「現状を変える必要性を感じない」「自分ごととして捉えられない」といった現場のマインドだ。業務の属人化に悩み、業務改善プロジェクトに着手したmedibaも同様の課題に直面した。しかしある取り組みが功を奏し、業務改善に自主的に取り組む文化が定着しつつあるという。現場の自主性を促し、業務改善の成果をもたらす秘訣(ひけつ)について、同社の佐藤崇氏(テクノロジーセンター BPM UNIT Unit Manager)が語った。

従業員が付いてこない……RPAプロジェクトのボトルネック

 medibaはKDDIのau関連サービスの企画・開発・運用を行う他、自社開発のポータルサイトやアプリケーションの運用などを手がける会社だ。同社は、業務の効率化と属人化の解消を実現し、ものづくりのための時間を創出する目的で、2018年5月にRPAによる業務改善プロジェクトを開始した。第一段階として、RPAの適用可否を判断するためにデスクトップ型のRPAを、総務、経理、人事部門で試用するPoC(Proof of Concept)を実施した。

 PoCの結果、RPAが業務の時間削減や品質向上、従業員の心的負担の軽減をもたらすことが分かったが、幾つかの課題も明らかになったという。佐藤氏は「想定よりもRPA開発の難易度が高く、現場担当者による開発には限界があると感じました。他にも自動化対象業務の判断方法や開発時間の捻出方法、セキュリティの課題があると感じました」と振り返る。

 これらの課題を解決するために新たな体制を構築し、2019年2月からRPAの本格稼働を開始した。プロジェクトを統括するのは業務改善推進部隊として新設されたBPM UNITであり、統括(1人)や開発・保守(1人)、業務推進(2人)を担当する4人のメンバーで構成されている。RPAの適用範囲を現場部門から全社へと拡大し、RPAは新たにUiPathを採用した。

 新体制では、重要な柱として「制度や仕組み」「IT・ソリューション」「人の成長」の3点を掲げた。ロボット開発時のガイドライン策定やRPA製品の見直し、開発スキル向上のための研修・イベント参加などを進めたが難しい点もあった。「中でも『人の成長』、特に業務改善に自主的に取り組むマインドの育成が最大の課題でした。現場部門が気軽に業務改善に取り組むための環境を整えることは非常に重要です」と佐藤氏は語る。

タスク抽出の秘策「イライラマップ」で

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