無線の新規格であるWi-Fi 7が投入された。Wi-Fi 6Eにも搭載されたクリーンな周波数帯である6GHzが大きなポイントで、最大データレートが40Gbpsを超える大容量通信に対応するなど大きな進化を遂げている。一方で、これまでの新規格の発表時と比べて市場は盛り上がりに欠けるようだ。一体なぜ……?
暑い、暑すぎる夏がやってきている。そして、暇すぎる子供たちの夏休みも同時にやってきてしまった。いったん7月に旅行で海に連れていった。8月はキャンプという大きな予定はある。
ただし、日々の生活は基本的に暇を持て余している。朝起きて夏休みの宿題含めた日々の勉強を終わらせると、あとは自由時間がたっぷりとある。次男と長女は学童と保育園があるので何とかなるが、長男だけは予定が空いている。
テレビやゲームの時間を制限している我が家だけに、手持ち時間を使い切ると途端に暇が加速する。テレワークしている最中でもお構いなし、わざわざ仕事部屋にやってきてどこかに連れ出せとせがみだす。
あのね、今仕事中なのよ……。
先日、「Wi-Fi 7」をテーマにしたネットワークベンダーのイベントがあった。筆者は、無線LANに興味を持っていることもあって参加することにした。
既に家電量販店でも家庭向けのWi-Fi 7対応のルーターやAP(アクセスポイント)が販売されているが、企業ユースのものははまだ広まっていないようだ。海外製品はリリースされているものの、技適が取得できておらず、本格的な導入は秋口以降となるらしい。
「IEEE 802.11be Extremely High Throughput 」(EHT)とも呼ばれるWi-Fi 7だが、Wi-Fi 6Eにも搭載されたクリーンな周波数帯である6GHzが大きなポイントで、9.6Gbpsだった最大データレートが40Gbpsを超える大容量通信に対応した。16×16MIMOなどは現実的ではないため、ポテンシャルを最大限生かすことは難しいが、かなり高速であることは間違いない。
Wi-Fi 7では、輻輳(ふくそう)した状態での動的な周波数切り替えや広帯域化に向けて複数のリンクを束ねるといったことを実現する「Multi-Link Operation」(MLO)などの新しい技術が盛り込まれている。電波干渉によって影響を受けるチャネルだけを排除して他のチャネルも使えるようにする「Preamble puncturing」など、これまでにはない技術もしっかりと搭載されているようだ。
ただ、干渉の少ない6GHz帯はまだ普及しておらず、いまだに6GHz帯未対応のWi-Fi 5やWi-Fi 6が多く利用されている状況にある。無線の規格だけが先行し、なかなか大容量回線を使いこなせていない状況が見て取れる。以前は新たな規格が出るたびに盛り上がっていた印象があるが、さすがに40Gbpsを超えるようなデータレートを使いこなす業務は少ないのが実態だろう。
それでもクリーンな周波数帯である6GHz帯への期待は高く、海外のイベントではすでに20%を超える規模で6GHz帯が利用されているという情報もあった。日本は5Gの利用エリアが足らず、つながりにくさを感じている人も少なくないようで、ある意味で5Gの失敗がWi-Fiのビジネスチャンスを拡大させる可能性を秘めていると考える人もいる。
とにかく快適な通信環境を得たいユーザーにとって、Wi-Fi 7が新たな福音となることを切に願う。
本日も子供はリビングで手持無沙汰だ。自分が子供のころは毎日公園に出向いて遊んでいたものだが、最近の猛暑と急なゲリラ豪雨で「外で遊んで来い」と送り出しにくい日も少なくない。ただ、今日は少し暑さも和らいでいるようなので、子供に「外に言ってくれば」と声をかけた。
すると住んでいる自治体からの防災無線があたり一帯に響き渡る。
「本日、光化学スモッグ注意報が発令されました……」
夏休みの過ごさせ方って難しい。
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