IT導入完全ガイド
大事なのは事業継続よりも目の前のPCだ、クライアントPCバックアップ事情(4/4 ページ)
意外な利用方法「移行時にはバックアップツールを使え!」
最近注目されているのは「移行ツールとしてのバックアップ」だ。仮想環境の活用が進む中、ある物理環境を別の物理環境へ、あるいは仮想環境へ移行するといった場合にバックアップツールが活用できる。
昨今のバックアップツールでは、データを異なるアーキテクチャを持つ物理/仮想マシンにも復元できる。これを応用してバックアップデータを別のマシンに“リストア”することで移行が完了するというわけだ。これは、クライアントPCだけでなくファイルサーバの移行でも使える方法だ。
当然のことながら移行作業後には本来のバックアップ用途で使える。1回の投資で複数の目的が達成できることを訴求すれば、何かと制約が大きいIT予算の獲得のための説得材料の1つにもなるだろう。システムリプレースを計画しているのであれば、まずはバックアップツールを先行して導入し、機能の検証を行ってみたい。
セキュリティ対策としても注目されるバックアップ
そしてもう1つ、バックアップの重要な役割として「セキュリティ対策」という側面が注目され始めている。この背景には、PCやサーバ内にあるデータを不正に暗号化し、その解除のために“身代金”を要求する「ランサムウェア」の台頭がある。セキュリティの専門家は、バックアップデータの取得こそ、ランサムウェア対策として最も有効かつ確実な対策だと指摘する。
2015年は、日本国内でも多くのランサムウェアの感染報告があった。そもそもの感染を防ぐことも大事だが、攻撃者はさまざまな手段を駆使して襲ってくる。そして忘れてはならないのは、データを不正にロックされてしまった場合に相手の言いなりとなって身代金を払ったとしても、本当に暗号化を解除してくれるかどうかの保証は全くないという点だ。だったらバックアップデータをリストアしたほうが確実かつ安上がりだろう。
ランサムウェア以外にも、企業Webサイトの脆弱性を狙った改ざん被害が多発している。この改ざんに対しても、バックアップがなければ復旧は不可能と考えてよい。バックアップ対策はセキュリティ対策としても必要であることは、情報システム部が把握しておかなくてはならないポイントだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT導入完全ガイド
注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
2
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
3
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
4
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
5
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
6
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
7
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
8
7歳からのLinux愛好家が、なぜ今「Windows」に? OSの見方が変わった理由:896th Lap
-
9
「AIに聞いても答えない」を解消 freeeが進めるデータ連携の最新戦略
-
10
自治体、企業で進む「Google回帰」 事例で分かる「Gemini Notebook」の活用アイデア
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー