IT導入完全ガイド
重要ファイルの消失や破損に“最後の切り札”となるか? 「データ復旧ソリューション」の実力(3/4 ページ)
「論理破損」と「物理破損」の双方に対応するデータ復元サービス
一方、物理破損とはその名の通り、HDD装置の物理的な破損によるデータ損失のことを指す。具体的には、HDDの老朽化によりセクタ不良が多発したり、あるいはヘッドが故障してデータを読み出せなくなったりといったケースが多い。このような場合、データ復元ソフトウェア製品を使って論理破損からの復元処理を行っても効果は得られない。
またHDDは精密機器なので、ユーザーが下手に中を開けて触ると、かえって被害を拡大させる可能性が高い。従って、物理破損からのデータ復元作業を行えるだけの設備と技術を持った専門業者に依頼するほかない。これを行うのが、データ復元サービスだ。
データ復元サービス業者は、クリーンルームと専門機器がそろった環境で、専門スキルを持つ技術者が物理破損したメディアからデータを復元する作業にあたる。また多くの業者は、市販のデータ復元ソフトウェア製品を使ったデータ復元も行っており、論理破損と物理破損の両方のケースに対応した「ワンストップサービス」をうたっている。
「100%ではない復元率」を少しでも高めるには?
先に述べたように、論理破損の場合は復元作業を開始するまでHDDへのデータ上書きを極力避けなければならない。HDDにアクセスするプログラムがバックグラウンドで自動実行されたり、ネットワークを介してOSのパッチやアンチウイルスの更新データなどがダウンロード・インストールされたりすることを避けるために、問題に気付いたら即座に電源を落とすのが無難だ。
また、HDDから異音がするなど、物理破損の可能性が高い場合も、一刻も早く電源を落として無駄にHDDを稼働させて被害を拡大させないようすることが大事だ。
しかし実際には、IT分野の知識に自信があるユーザーほど、自身でさまざまな手を講じてデータ復元を試みてしまい、その揚げ句、意図せずデータを上書きしてしまったり、物理破損などの被害を拡大させてしまったりするケースが多いという。こうなってしまった後にデータ復元サービス業者に持ち込んでも、本来であれば救えたはずのデータがもはや“手遅れ状態”になってしまっていることが少なくないという。そのため、異変に気付いたら即座にマシンをシャットダウンし、そのままの状態でデータ復元サービス業者に持ち込むのが最適な初動となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT導入完全ガイド
注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
2
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
3
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
4
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
5
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
6
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
7
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
8
「AIに聞いても答えない」を解消 freeeが進めるデータ連携の最新戦略
-
9
自治体、企業で進む「Google回帰」 事例で分かる「Gemini Notebook」の活用アイデア
-
10
7歳からのLinux愛好家が、なぜ今「Windows」に? OSの見方が変わった理由:896th Lap
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー