Arcserveが国内でクラウドバックアップ/DRサービス強化、自前でDCを提供
Arcserve Japanがクラウドバックアップ、ディザスターリカバリー(DR:災害復旧)施策を強化。自前のデータセンター提供の他、小規模拠点やエッジデバイスの一元バックアップを視野に入れたサービス提供を開始する。
Arcserve Japanがクラウドバックアップ、ディザスターリカバリー(DR:災害復旧)施策を強化する。米国で既に発表されていたクラウドバックアップサービス「Arcserve Business Continuity Cloud」を日本でも提供を開始する。Arcserve Business Continuity Cloudには2つのサービスが含まれる。1つは既存Arcserve UDPユーザー向けにオンプレミスのバックアップデータをArcserveが提供するクラウドで保護する「Arcserve UDP Cloud Hybrid」、もう1つはオンプレミスにバックアップ装置などを持てない事業所やエッジサーバなどの小さな拠点が持つデータを直接的なバックアップに利用できる「Arcserve UDP Cloud Direct」だ。
Arcserve Business Continuity Cloudの国内提供に当たり、東京(多摩地区)と大阪(大阪市内)の2カ所にarcserve Japanが独自に運営する国内データセンターを開設する。Arcserve UDP Cloud Directは2019年8月28日から、Arcserve UDP Cloud Hybridは2019年9月中旬から受注を開始する。なおデータセンター側の仮想化基盤はHyper-Vをベースとする。
Office 365ユーザー向けクラウドバックアップも対応、Arcserve UDP Cloud Hybrid
Arcserve UDP Cloud Hybridは同社バックアップソリューションArcserve UDPを利用する企業がクラウドバックアップやDRを検討する際に利用するシナリオを想定する。自社でバックアップ/DRサイトをセットアップする必要がなくArcserveが運営するクラウドサイトに複製でき、バックアップやDRの設備投資や運用コストを削減できる利点がある。機能的にはArcserve UDPと同等だ。
構成としては本番環境を直接クラウドにバックアップするのではなく、オンプレミスのバックアップサーバArcserve UDPに格納したデータをクラウド側に転送する方法をとる。ローカルから素早くリストアする方法を確保しつつ、クラウドに送るデータ量を圧縮する。
手元にバックアップデータがあるので、小さな復旧はローカルで手早く実行できる。一方で大規模障害が発生するようなケースでは、クラウドのバックアップデータから丸ごとリストアが可能だ。加えて従来持つインスタントVMや仮想スタンバイ機能を利用して、バックアップデータをそのまま本番サイトとして稼働させる機能も持つ。この際、バックアップサイト側で立ち上げた環境への接続用のVPN環境もArcserve Japanが提供する。
なお、Office 365に限り、Arcserve UDP Cloud Hybridに直接バックアップできる。「Office 365自体がクラウドなのでオンプレミスにバックアップを置きたくない」という顧客ニーズに対応するもの。この場合はArcserve UDPのサブスクリプション契約は不要だ。また、Arcserve UDP Cloud Hybridユーザーは、Arcserbe UDPの上位ライセンスで提供される、バックアップデータの健全性をバックアップ時に検証する機能である「アシュアードリカバリー」も標準のライセンスで利用できる。
ストレージ1TBが年額19万2000円/年(税別)、VM立ち上げ時にはコンピュートノード1vCPU(RAM:4GB)6万3000円。東日本は全ての機能を提供できる。西日本リージョンはバックアップデータ複製がメインとなる。4TBで81万6000円。導入時は容量見積もりがあれば注文以降のセットアップはArcserveが受け持つ。7営業日で本稼働できるという。
小規模拠点やエッジデータをSaaS経由で一元バックアップ、Arcserve UDP Cloud Direct
Arcserve UDP Cloud DirectはArcserve UDP Cloud Hybridと異なり既存Arcserve UDPユーザーでなくても利用できるバックアップサービスだ。オンプレミスサイトでのセットアップは不要だ。IPアドレスを固定できる点も特長だ。Arcserve Japanの中田皓介氏(営業統括部 シニアパートナーアカウントマネージャ)は「ファイル単位の復旧やVMイメージのリストアといった普段使いのバックアップが可能」と特長を説明する。
こちらのサービスは、Arcserveがグローバルで運営する複数のデータセンターから選択して利用する(日本では米国サンタクララのみの提供)。小さな拠点や一時的な事務所のデータ、小さな拠点の監視カメラ映像などのデータを手間をかけずに保護する目的などでの利用を想定する。SaaS型の管理コンソール「Arcserve Cloud Console」で一元管理できる点も特長だ。このSaaS型管理コンソールは今後、Arcserveの各種バックアップ製品も統合していく計画だという。
「価格付けはシンプルを心掛けた」(中田氏)という通り、利用料はストレージ容量1TB当たり36万円/年(税別)のみ。追加オプションとしてActive Directory Serverの保護(30万円)や、グローバルIPアドレスを付与するオプション(30万円)もある。容量見積もり後、注文すれば2営業日で利用できる。
Arcserve Japan社長の江黒 研太郎氏は今回の発表に際して、「オンプレミスのバックアップで大きな支持を受けてきたが、今回のサービス発表を機に、クラウド時代のバックアップでも王者になる」と意気込みを語った。
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