「Windows 11」はどこまで“安全”なのか? Microsoftが明かす次なるセキュリティ
サイバー攻撃が高度化、広範囲化する中で、OSレベルのエンドポイントセキュリティはどうあるべきか。MicrosoftがWindows11で考えるこれからのセキュリティについて解説する。
「Windows 11」には実証済みの暗号化機能や、マルウェアに対する保護機能を標準で備える。Microsoftが公開した情報を基に、Windows 11におけるMicrosoftのセキュリティに対する考え方や、ハードウェアのベースの保護機能について解説する。
なぜTPM 2.0は必要なのか? ゼロトラストとの関係
米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)や米国土安全保障省(Department of Homeland Security:DHS)によると、ハードウェアやファームウェアを標的としたサイバー攻撃は増加傾向にある。また、Microsoftは「ファームウェアへの攻撃を受けたことがある企業の割合は83%に上るのに対して、攻撃を防御しようと対策を講じる企業の割合は29%にすぎない」としている。
Windows 11は、こうした外部脅威に対する保護機能を標準で備える。同機能を支える要素が、今回インストール条件に加わったTPM(Trusted Platform Module)で、「Root of trust(ルート オブ トラスト)」と呼ぶ、暗号システムやセキュリティシステムが正しく機能するために必要な、改変不可能な構成要素だ。
Windows 11では、TPM 2.0を「BitLocker」や「Windows Hello」といった機能に活用している。BitLockerは、ストレージの暗号化機能で、Windows Helloは生体認証によってパスワードを使わずにWindowsにサインインする機能だ。企業向けの「Windows Hello for Business」では、IT管理者が認証方法を細かく制御でき、クラウドツール間の通信を保護する。コンシューマー向けのWindows 11では、標準でパスワードレスになる。
さらにTPMは、ゼロトラストセキュリティにも使われる。その一例がWindows 11が標準で対応する「Microsoft Azure Attestation」(MAA)だ。これはプラットフォームの信頼性と、そこで実行されるソフトウェアの整合性を検証する構成証明サービスで、ハードウェアが設置されている場所や、稼働している仮想マシンの構成などを証明する。これにTPMが使われる。
Windows 11では、仮想化などセキュリティに関する機能を備えたCPUの利用を必須としている。それは、仮想化ベースのセキュリティ「Virtualization Based Security」(VBS)や、ハイパーバイザーで保護されたコード整合性「Hypervisor Code Integrity」(HVCI)、ハードウェア強制型のスタック保護機能「Hardware-enforced Stack Protection」といった機能に必要だからだ。これらは「Windows 10」にも実装されていたが、Windows 11では標準で有効にされる。Microsoftは、これらの機能によって、一般的なマルウェアやランサムウェアだけでなく、より高度な攻撃からも保護できるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ニュースピックアップ
関連記事
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
2
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
3
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
4
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
5
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
6
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
7
「カスハラ対応」を個人に任せない 取手市がAIで変えた窓口業務
-
8
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
9
社員の「セキュリティ訓練」、他社はどの程度やっている? 気になる隣の実施状況
-
10
3億人分の情報漏えい事件から見えた、金銭では済まない代償とは
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー