EU市場の新たな“関所”「デジタル製品パスポート」の傾向と対策

EUが「デジタル製品パスポート」の法制化に動き出した。これが実現すれば、EU市場で製品を販売するほぼ全ての企業が、各部品の来歴や環境負荷に関する情報を明確化して、提示しなければならないという。この難局を前に専門家が日本企業を救う“ある道筋”を示した。

 EU(欧州連合)が環境保全を目的に法制化を進める「デジタル製品パスポート」。これに対応していない製品はEU域内での販売が禁止される可能性が高く、制度に対応できない日本企業はEU市場からの撤退を余儀なくされるかもしれない。EU市場への対策として製品のエネルギー効率に注意しているという企業も、より多様な要件をクリアする必要が出てくる。要件の詳細と日本企業にできることを専門家に聞いた。

EU市場の新たな“関所”「デジタル製品パスポート」

 EU(欧州連合)は、気候変動や自然資源の保全を意識しながら経済成長を目指す循環型経済を提唱している。この循環型経済を実現するための枠組みが、製品に対する環境要件を示すエコデザイン指令(2009年施行)だ。そして、このエコデザイン指令を厳格化した「持続可能な製品のためのエコデザイン規則」が2022年3月に公表され、波紋を引き起こしている。

 「指令」から法的拘束力を持つ「規則」になることで、EU参加国は全て一律にESPRに従うことになる(各国個別の対応にはならない)。そして、製品がESPRを順守しているかどうかを証明する仕組みが、今回紹介する「デジタル製品パスポート(DPP)」だ。

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