太平洋セメントによる6年がかりの大規模Notes移行プロジェクトの舞台裏

2017年から大規模なNotes移行プロジェクトに取り組んでいる太平洋セメントは、859ものDBやワークフローの移行をほぼ完了した。成功のために各フェーズですべきこととは。

 30年以上にわたり企業の業務アプリケーションを支えてきたグループウェア「HCL Notes/Domino」(以下、Notes)の「v9.0.x」と「v10.0.x」のサポートが、2024年6月1日に終了する。移行を先送りできない状況だが、Notesは機能の柔軟性から、膨大な数のDBが稼働していたり、複雑なワークフローを実装している業務アプリケーションが存在したりするため、移行は容易ではない。

 本社をはじめ、グループ会社約100社でNotesを利用していた太平洋セメントは、2017年から大規模なNotes移行プロジェクトを開始した。方針立案から運用の各フェーズにおける工夫が功を奏し、2023年には859ものDBやワークフローの移行がほぼ完了したという。

 太平洋セメントの加藤 勉氏(経営企画部 IT企画グループ リーダー)と濱野達朗氏(同グループ)、パシフィックシステムの山本究一氏(ソリューション本部 ソリューション3部 第2グループ 第1チーム リーダー)がプロジェクトの経緯や成功の秘訣を語った。

【方針立案フェーズ】メールの容量不足、グループウェアの動作が悪い……明らかになった課題

 本社及びグループ会社でNotesを利用していた太平洋セメントは、本社では約3000ユーザーがメールを利用し、ワークフローを中心とした約2800の業務アプリケーションが存在していた。また、約230のDBをWeb化して社内及び社外のポータルとして利用していた。グループ会社約100社もNotesのサーバを立て、レプリカという形で本社サーバとデータベースを連携させて、掲示板や内線電話帳などを共有していた。

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