すかいらーくが10年来のレガシーシステムを4カ月で刷新できた理由

大手ファミリーレストランのブランドを運営するすかいらーくホールディングスは、フルスクラッチで10年以上前に構築した検査管理システムを使っていた。システム改修にかかるコストや、Excelなどを使った周辺業務の複雑化に悩んでいたが、このレガシーシステムを4カ月という短期間でノーコード開発ツールによって刷新した。

 すかいらーくホールディングス(以下、すかいらーく)は、1962年に創業した日本におけるファミリーレストランの先駆けだ。ガストやバーミヤン、ジョナサン、夢庵をはじめとする20以上のブランドをグループで展開している。2023年3月末時点の店舗数は国内外に約3000店舗で、年間約3億人の利用者数を誇る。そこで使う食材は、調達から提供まで一貫して自社管理している。

 食品衛生は、品質管理グループが各地のセントラルキッチンを網羅する8拠点の検査室で、ISO22000及びHACCPに基づいて管理している。細菌検査や残留農薬検査、店舗やセントラルキッチンの衛生監査、メニューのアレルゲンや栄養成分の開示、啓蒙活動、ルール作成など幅広い任務がある。

 業務量も膨大で、20以上の各業態で、およそ100のメニュー、各170の検査基準があり、検査数は年間10万件と外食業界トップクラスだ。同社は、この安全、安心を支える食品検査システムをノーコード開発ツールで刷新したという。大規模なシステムをノーコードで刷新することにどのような議論があったのか。また、開発期間を4カ月という短期でやり遂げられた理由は何か。すかいらーくホールディングスの宮内博史氏(品質管理グループ理化学分析室)が語った。

10年来のレガシーシステムとExcelの複雑な周辺業務を4カ月で刷新できた理由

 検査業務では、フルスクラッチで10年以上前に構築した検査管理システムを使っていたが、「改修の壁」と「運用の壁」が生じていた。組織変更や検査手順変更時にはシステムの改修が必要となるが、膨大なコストがかかるため容易ではない。この課題に対処するために電子メールや「Microsoft Excel」(以下、Excel)などでのスキマを埋める作業が増え、運用負荷が高かった。

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