存在感を増すオラクルのクラウド事業 ライセンスの収益を上回る
Oracleの2024年の第3四半期決算報告によると、クラウド事業の総収益がライセンスサポートの総収益を上回った。ハイパースケーラに比べたら後発の状況だが売上の成長率は大きい。
Oracleの2024年の第3四半期決算報告によると(注1)、2024年2月29日(現地時間、以下同)までの3カ月間にクラウドベースのインフラとソフトウェアサービスが主要事業セグメントとなり、同社に大きな変革が起こった。
クラウド業界で存在感を増すOracle
Oracleのサフラ・カッツ氏(CEO)は、2024年3月11日の決算説明会で「今期は、クラウド事業の総収益がライセンスサポートの総収益を上回った初めての四半期となった。ついに大きな変革が起こった」と述べた(注2)。
Oracleのクラウド事業の売上高は51億ドルで前年同期比24%増、インフラストラクチャー・クラウドサービスの売上高は49億ドルで49%増となった。カッツ氏は「継続的な供給の制約がなければ、売上高はさらに伸びただろう」と述べた。ライセンスサポートの収益は49億ドルだった。
ERPとデータベースで力を持つOracleだが、ハイパースケーラに比べたら後発の状況だ。四半期ごとのクラウド事業の売上高は、Amazon Web Services(AWS)が2024年2月に発表した約250億ドルには及ばない(注3)。
調査企業のGartnerによると、企業のクラウド利用が2024年に7000億ドルに達し(注4)、前年比20%以上の伸びを見せる中、Oracleの存在感は増しつつあるという。
Oracleのラリー・エリソン氏(会長兼最高技術責任者)は2023年12月の決算説明会で(注5)、バックログに関する需要を満たすためにクラウドのキャパシティーを増やすと約束した。カッツ氏は2024年3月11日に、この約束の裏付けとなる数字を示し、2025年中にデータ容量を増強するために100億ドルを投じると約束した。
エリソン氏は、現在建設中のソルトレイクシティーの施設を引き合いに出し「大型の旅客機を8機並べられるAIデータセンターを米国に建設中だ」と述べた。
カッツ氏が2024年3月11日に述べたところによると、同社は現在、顧客向けに68のリージョンを持ち、そのうちの2つは2024年の初めに稼働を開始した。また、公共のクラウドリージョンが47箇所あり、さらに8箇所が建設中である。公共のクラウドリージョンのうち12箇所は、2023年に拡大されたマルチクラウドの提携の一環として(注6)、「Microsoft Azure」と相互接続している。
エリソン氏によると、Microsoftとの提携は3つのデータセンターを含む形で拡張され、合計で20のデータセンターが計画されているという。さらに同氏は「他にもマルチクラウド契約が締結されつつある」と加えた。
出典:Oracle surpasses major cloud threshold, pours $10B into data center expansions(CIO Dive)
注1:Oracle Announces Fiscal 2024 Third Quarter Financial Results(Oracle)
注2:Oracle (ORCL) Q3 2024 Earnings Call Transcript(The Motley Fool)
注3:AWS expands cloud footprint, extends useful life of servers(CIO Dive)
注4:Cloud spend climbs as hyperscaler infrastructure becomes ‘indispensable’(CIO Dive)
注5:Oracle embarks on data center building spree(CIO Dive)
注6:Microsoft, Oracle tighten multicloud alliance, ease data migrations(CIO Dive)
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