「ビジネスでAIを利用しないのは誤った戦略」 SAPのAI最高責任者が語る

SAPのAI領域の最高責任者、フィリップ・ヘルツィヒ氏は、AIに特化した新組織の概要を説明し、企業がAI技術の実験を始めるべき理由を強調した。

フィリップ・ヘルツィヒ氏

 SAPはAIの開発、導入を専門にする新部署を設置し、2024年1月にフィリップ・ヘルツィヒ氏を最高責任者に任命した。

 SAPで15年近く勤務しているヘルツィヒ氏は、クリスチャン・クライン氏(CEO)の直属部署に所属しつつ新部門を率いる。本記事では、ヘルツィヒ氏のQ&AによってSAPのAI戦略を解き明かす。

Q&Aで分かる SAPの戦略とAIの未来

 SAPの新しいAI部門は、全社的なAI開発の推進やSAPアプリケーションへのAIの統合、顧客への導入、指導に注力している。これはSAPが「ビジネスAI」と呼ぶAI戦略の中核をなし、SAPの生成AIアシスタントである「Joule」を通じて、ビジネスや業界に特化した成果を提供することを目的としている。

 今回のQ&Aでヘルツィヒ氏は、SAPのAI戦略や企業に対するアドバイスを語った。同氏は「AIの試験的な導入を待つ姿勢は間違った戦略」と語るが、その真意とは。

――AIと生成AIに関するSAPの現在の戦略とは。

ヘルツィヒ氏: SAPのAIへの取り組みは2014年から2015年にかけて始まったため、新しいテーマではないが、テクノロジーが変化するにつれて、戦略を転換してきた。

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