日本に足りないのはAIではなくGPUか 解決の鍵を握る「GPUクラウド」とは

現状、AI時代に十分な計算資源を確保するのが難しい日本において、GPUサーバレンタルサービスが続々登場している。本稿ではその一つであるオリックス・レンテックに、計算資源確保の現状を聞いた。

 AI関連技術の急速な進化は今なお継続中だ。2022年末のOpenAIによる「ChatGPT」リリースから始まった爆発的な生成AIブームから、現在は「AIエージェント」(Agentic AI)に注目が集まっており、人間がこれまで担ってきたさまざまなタスクをAIが処理してくれることに対する期待が高まっている。業種業態ごとにさまざまなAIエージェントを開発する動きも活発化しており、そのための膨大な演算処理を支えるハードウェアリソースであるGPUのニーズも依然として高い。

 数年前には暗号通貨のマイニング用途でGPUをかき集めるような業者が多数出現したことでGPUの奪い合いともいえるような状況になった。さらにNVIDIAの最新世代GPU「Blackwell」の量産出荷が当初予定されていた時期から遅れたこともあって「GPUがほしいのに手に入らない」という声をあちこちで聞くようになった。

 2025年3月18日(米国時間)に開催されたNVIDIAの年次イベント「NVIDIA GTC」の基調講演では、同社CEOのジェンスン・フアン氏がBlackwellの量産出荷に関連して「フル生産体制に移行した」と明言したこともあって、今後入手性が改善される期待もあるが、同時に改良となる「Blackwell Ultra」や次世代アーキテクチャとなる「Rubin」「Rubin Ultra」、さらに次の世代の「Feynman」の投入も予告されており、GPU獲得競争は当面続くものとも考えられる。

 GPUに関しては必ずしもユーザー企業が購入する必要はなく、クラウドで提供されるGPUサーバを利用することも可能だ。だが、残念ながら国内のクラウド事業者などでは海外との入手競争に競り負けることが多いという話もある。実際に、GPUをクラウドで提供する事業者に問い合わせても予約待ちになることが多く、すぐに使い始められない場合もある。日本の経済力の低下を端的に示す「競り負け」という言葉は海産物などに関して一般に使われ始めているが、GPUに関しても事情は同様のようだ。しかしここにきて、GPUクラウドサービスの発表が相次いでいる。

日本はGPUを確保しにくい地盤がある

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