不正アクセスとコスト増大、どう防ぐ? 職場で使う生成AIの5大リスクと正しい対処法

生成AIの業務活用において、不正アクセスやコスト増加、情報漏えい、ハルシネーションといった課題が情報システム部門の重要な検討事項となっている。

 業務基盤に「Microsoft Azure」(以下、Azure)を採用している企業は多く、生産性向上を目的に生成AIサービス「Azure OpenAI Service」の利用者も増加している。Azureは高い拡張性とセキュリティを兼ね備え、エンタープライズ用途に適しているが、一方で情報システム部門が頭を抱える解決すべき課題もある。

 アバナードの北山健大氏(アプリケーション & インフラストラクチャ グループマネジャー)はAzure OpenAI Serviceに限らず、生成AIを利用している企業が抱える課題として「不正アクセス」「コストの増加」「情報漏えい」「ハルシネーション」「法規制対応の遅れ」の5つを挙げた。

 不正アクセスについては、ネットワーク設定の不備や権限の過剰付与によって発生し、退職者のアカウントを利用した業務データの不正使用も報告されている。コスト増加については、従量課金型サービスの過剰利用により請求額が想定を大幅に超えるケースがある。

 情報漏えいのリスクとしては、プロンプト入力を通じて意図せず機密情報が外部に流出する可能性がある。例えば、社内限定の製品原価情報が生成AIを介して他部門に漏れた事例もあるという。また、ハルシネーション、つまり事実に基づかない情報を正確なもののように出力する現象により、顧客対応で誤情報を提供し、クレームにつながるケースも確認されている。さらに、欧州連合(EU)のAI規制法などの法規制への対応が遅れると、欧州市場での事業展開に支障を来す恐れもある。

不正アクセスとコスト増大、どう防ぐ? 企業向けAIの盲点

 同氏によれば、Azure OpenAI Serviceユーザーが抱える課題に対する解決アプローチは、他の生成AIサービスにも幅広く応用可能だという。北山氏の解説を基に、これら5つのリスクに対する具体的な対策を以下に整理する。

 まず1つ目の「不正アクセス」への対策としては、AIの利用に限らず、「接続させない・使わせない」ための基本構成を徹底することが重要だという。

ネットワーク制御と権限制御の両面対策が必要(出典:イベント投影資料、筆者撮影)
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